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内容説明
第一章 少年時代
1 ガロアとその家族
2 リセでの生活
第二章 数学との出会い
1 数学者ガロア誕生
2 ルジャンドル『幾何学原論』
3 数学への渇望
第三章 数学史的背景
1 エコール・ポリテクニーク
2 西洋数学の流れ
3 方程式を解く
第四章 デビューと挫折
1 〈数学者ガロア〉デビュー
2 二つの不幸
3 エコール・ノルマル入学
第五章 一八三〇年 ――革命と放校
1 七月革命
2 革命の傍らで
3 放校
第六章 一八三一年 ――獄舎の中で
1 三度目の論文
2 「ルイ・フィリップに乾杯!」
3 獄舎の中で
4 ガロアの黙示録
第七章 一八三二年
1 恋愛事件
2 決闘
あとがき、文庫版あとがき
(本書は2010年に中公新書より刊行された『ガロア 天才数学者の生涯』を加筆修正のうえ、文庫化したものです)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
32
本を閉じると何とも言えない感情がこみあげてくる。時代背景もその生き方もドラマチック。...この証明を完成させるための方法がある。でも時間がない...20才で死ぬためにはあらん限りの勇気が必要なのだ...。濃厚な20年の人生の軌跡は凄まじい。父の死・優れた知能を持つとそれより劣った知能の試験官により落とされる・三度目の論文。間違うことで問題をより深く考察。生き様は淡々と書かれている。読みながらガロアの冷めた視線を感じた。 七月革命・獄舎の中で・ガロアの夢・決闘の序章。2024/09/25
LUNE MER
22
数学界のベストセラー作家でもある加藤先生によるガロアの伝記。最新の研究成果と数学者としての先生自身の深い見識が本当に読み易く、かつ面白くまとめられている。ガロアは僕を数学に引き摺り込んだ張本人でもあり、その伝記的なものは何冊か過去に読んでいるが、本書ならではのポイントは2つ。まずはコーシーの名誉回復。ガロアの論文を未読スルーだの紛失だのと散々汚名を着せられてきたコーシーだが、どうやらそんなことはなく、むしろガロアの論文を周知させるべく後ろ盾となっていたらしいことが述べられている点。→2022/05/24
kthyk
19
ガロアのパリ、19世紀前半、最も劣悪な都市環境の時代だ。その内容はレ・ミゼラブルに描かれている。一方、18世紀のヴォルテールの思想が最も花開いた時代。そんな時代に彼はとんでもない新しい数学(新しい世界)を切り拓いた。彼の人生時間は僅か20年。同時代のユーゴもデュマも、シューベルトもシューマンも描き得なかった世界にあって、ガロアは、いや夢多き20歳の彼は恋による決闘に消えた。後の世は彼によって開かれたのではないか。彼の理論は正直、小生にはまだ未食、しかし、彼は現代を生きる我々の世界を開いたことは理解したい。2025/06/30
sheemer
16
なぜにこの本を読み始めたか? ファインマン物理学を読み続けているせいか? なにかのはずみにこの短命で極端に薄幸だった数学者の運命に興味を惹かれたのか。 よくわからない。しかしテキストは面白かった。ガロアの生まれからさまざまな史実、数学における彼の業績の、簡単で数式を含まない解説など、入門書・または彼を人として知るにはちょうどいいくらいの細かさと濃度で書いてある。一冊読むならこれは適切な選択だろう、と思える本です。なんというのが適切か分からないが、エヴァリスト・ガロアに献杯、合掌2024/02/18
イシカミハサミ
11
ある程度覚悟していたけれど、 ガロアの人生よりも、当時のフランスの情勢に紙幅が割かれていて、 フランスの結局は個人の欲なのに「愛と自由」という高尚そうな美辞麗句で飾って、 現代では倫理の最先端を行っている顔をする国家観と、 その上澄みを掬って仏礼賛の構えをとる日本人への生理的嫌悪感から、 読み進めるのが難しい部分もあった。 それでも周囲に理解されない“天才”の苦悩と、 そうとしか思えないくらいのガロアという数学者としての魅力は十分読み取れると思う。 脳内には何年後の数学の風景があったのか。2021/10/23
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