内容説明
谷中に住む女子大生の紬は、「びんづめ専門カフェ」を営む英国人セドリックと知り合い、彼の義理の息子・武流の家庭教師として店に通っている。武流の飼い猫が失踪し、なんとか探し当てた紬は、猫とひきかえに「外国の甘い麦茶」の謎を解くはめに。ヒントをもとにセドリックが作ったものとは…!? 不器用な三人がのんびり商店街で繰り広げる、おいしい下町人情物語。【目次】第1話 猫泥棒メモリーズ/第2話 キャプテン・クックと冒険のキャベツ/第3話 春雷の訪問者/第4話 サクラひらひら、花より団子
目次
第1話 猫泥棒メモリーズ
第2話 キャプテン・クックと冒険のキャベツ
第3話 春雷の訪問者
第4話 サクラひらひら、花より団子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
78
2019年12月集英社オレンジ文庫刊。書き下ろし。シリーズ2作目。猫泥棒メモリーズ、キャプテン・クックと冒険のキャベツ、春雷の訪問者、サクラひらひら、花より団子、の4つの連作短編。紬ちゃんは、なかなか硬派なんです。エライと思います。なんて、感情移入してしまいます。楽しいお話です。2020/08/02
ツン
77
紬さんってどういう人??無茶苦茶もてまくってますよね。風邪の話が好き。2023/05/21
ぶんこ
67
武流君の祖父母と顧問弁護士が現れたり、紬の風邪が虎太朗に移っての心温まる?看病から、すわ、2人の仲が急展開か?それにしても、見た目が怖すぎの虎太朗さんが気の毒。国家公務員のキャリアでよかったというべきか。行方不明になっていた武流君のネコ太朗は、子どもの頃の自分にかえってしまったおばあさんの飼い猫?になっていました。少し認知症気味のおばあさんへの優しい対応のセドリックさんがいいですね。紬さんが突如モテるようになったようで面白い。私のお勧めはセドリックさん。さて、どうなりますか。2020/07/12
佐島楓
67
あらあらそっちに行っちゃうの?! という驚きと、家族の形を考えほろりとさせられる展開と……この作家さん、先を読ませません。うまいです。次巻も期待、『おいしいベランダ。』にも期待。2019/12/21
アイシャ
64
先日行った谷中の街並みを思い出しながら読みました。1巻に比べてより話が面白くなった気がします。紬の大学生活にはまったく触れられていませんが、こちらもきっと順調なんでしょう。びんづめ保存食のお話はとてもとても興味深いです。聞いているだけで美味しそうだけれど、自分で作るのにはハードルが高いです。レシピをたくさん残したセドリックの亡くなった奥様はすごいし、そのレシピから保存食を再現できるセドリックもまたすごい。優しい物語がこれからどうなっていくのか楽しみになりました。2020/11/02