内容説明
厖大な調書や公判記録の調査、事件関係者への執拗な聞き込みという徹底した追跡。稀代の犯罪者の行動を関係者に語らせる話法の巧みさから浮び上がる事件の全貌。犯罪は立体的に再現される。小説家の想像を排除し、事実をして語らせた迫真のドラマ。新しいジャンルの文学を創出した直木賞受賞の傑作である。今村昌平監督・緒形拳主演で映画化された不朽の名作! <上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
24
【1975_直木賞】読了日不明(1979年のはず)。緒形拳、怖い…。1979/08/18
すたこ
16
★★★やっぱり(上)だけというのは落ち着かないので、(下) も読むことに。私的には、逮捕からが面白かった。動機も特にないまま、次々と罪を犯すのが不気味すぎた。この時代にしては、このような犯罪小説は珍しかったのだろうか… 。映画観てみたい。直木賞受賞作。2025/11/30
風に吹かれて
7
犯罪を行うことが天性としか思えない榎津。なぜ罪を犯すのかと問うても答はないのだろう。実際の事件を周到に調べ上げ、だとすれば、被害にあった人々、刑事、映画化しようとする映画製作者ら多数の人たちの語りや調書、新聞記事等で犯行者を浮かび上がらせる。登場人物一人ひとりの話し方や言葉遣いにも個性を持たせ、読み終えて、たくさんの人に実際に会ったようなリアルさ。朝、畑にいるおばあさんを見かけると、作品の冒頭に登場するおばあさんのように嫁への小言を呟いているのかなあ、と思ってしまう。1976年第74回直木賞受賞作。2015/12/09
東森久利斗
3
緒方拳主演映画の記憶と残像が、鮮烈によみがえる。人智と理解を越えた得体の知れない不快さに身震いした覚えがある。ノイズを払い退け原作のエッセンスにフォーカスしたのが成功の秘訣だろう。映画が原作を凌駕した珍しい例。テレックスのように吐き出される無機質な活字の流れ、生々しい戦慄の内容とのギャップ、コントラストは、主人公の人間性そのもの。2019/12/20
shiaruvy
2
★5 [S60.05.10 6刷] 小学時代に叔父から「白昼の死角」と共に借りて読み,二冊ともぶるった本。 実話(西口彰事件・光クラブ事件)がモチーフだと聞いて世の中には賢い悪い奴がいるもんだなぁ〜と妙に感心した記憶が蘇った。 緒形拳の映画も連れて行ってもらいハラハラしながら観たことも思い出した。 忘れられない大切な作品!2012/10/21




