内容説明
Englishで万葉集の魅力を再発見!
日本文学の原点『万葉集』から選りすぐった百首が、美しい英語の詩になりました。
オリジナルの歌と英訳、現代語訳、解説が見開き二ページで一覧できます。
新たな角度から、柿本人麻呂、額田王、山部赤人、山上憶良、大伴家持ら
万葉歌人の魅力を楽しめます。
もちろん「令和」のもととなったあの作品も入っています!
英訳、原文、現代語訳、解説で楽しむ新しい古典入門!
春過ぎて 夏来るらし 白たへの
衣干したり 天の香具山
英語に訳すと?
↓
Spring has passed,
and summer’s white robes
air on the slopes
of fragrant Mount Kagu―
beloved of the gods.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ももすけ
37
1200年以上も前の人が、今と変わらぬ気持ちで誰かを思って詠んだり、自然の美しさを詠む。日本にいるからこそ分かる美しさかもしれない。 英訳されることで、意味がクリアになった部分もあり、私もまだまだ青いなと笑 自分の住むところは、万葉集にも詠まれる二上山や生駒を遠く見ることが出来る。しばらく、古代に触れるドライブを楽しめそうだ🚗2022/12/04
ももすけ
34
一年かけて友達と読み込んだ。毎週土曜日のイベント。お互いに読み上げ、思いを語る。これまでに経験したことがないくらいに一冊の本を深く読み込んだと思う。読めば読むほど新しい発見があるものだ。2023/09/03
ももすけ
30
友人と早足での二度目の読了。一度目は自分で読んだので合計三回。前回読んだ際の、お互いの感想の記憶もあり、なかなか素晴らしい経験だ。最後の一首が偶然にも新年にピッタリでお互い良い年になるようにと締めくくった。「新しき年の初めの初春の今日降る雪のいや頻け吉事」。帰国後、1冊目にしてなかなか相応しい一冊でした。2024/01/07
Y.yamabuki
10
見開きに一首。解説は、手頃な量で、内容も分かり易い。欧米にはない概念や東洋的な発想等の指摘や苦労して訳した過程も詳らかにされ興味深かった。巻末の「万葉集の世界へ」も面白かった。万葉集はどのように読継がれてきたか?製版印刷が発達した江戸期に、幅広い読者に広がったこと。戦時中は、数少ない勇ましい歌ばかり取り上げられ利用されたこと。漢字による意味の重層性について。例えば「たづ(鶴)」に「多頭」が当てられていることも。英訳はaflock(群)ofcranes. オリジナルの万葉歌は、また違った印象かもしれない 2021/02/12
garyou
2
万葉集が世界的に知られていないことについて「優れた翻訳がないからではないか」とあるのだが、日本人が(主語がデカい)「だって外国人にはわからないでしょ」と思っている向きがあるのではないかという気がした。その日本人もどこまで理解できるのかという気はする。そういう時、外国語に訳した歌の方がわかりやすいということはあるのかもしれないな、とは思った。2023/06/16