内容説明
男子校(麻布、栄光、海城、開成、芝、修道、巣鴨、東大寺、桐朋、灘、武蔵)のベテラン先生たちが「これだけは間違いない」ということを根拠に、今の「男の子」の親として心得ておくべきポイントをまとめました。幼児から思春期のお子さんをお持ちの親御さんに、ぜひご一読いただきたい一冊です。※本書は同著者の『開成・灘・麻布・東大寺・武蔵は転ばせて伸ばす』の各男子校の先生方のお話から抽出し、新たに他校の先生のコメントを加え再構成したものです。同一のコメントが掲載されていますが、内容はまったく別の新しい本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうみや
19
男子校先生たちの他におおた氏の教育思想も随所に書かれていて、これまでの書籍やブログの総まとめの内容になっている。著者の本をこれまであまり読んでいなかったらおすすめしたい。副題が同著の「開成・灘・麻布・東大寺・武蔵は転ばせて伸ばす」と方向が似ていると思っていたら前置きにそれが底本で大幅追加編集したものとやっぱり書かれていた。おおた氏の最近の出版はリメイクが多い。もう教育について一通りは語り尽くしてきたのだろう。2019/10/22
ニョンブーチョッパー
8
★★★★★ これからのAI時代を迎えるにあたって、子どもに皮膚感覚を実感させたり、実体験をさせるべき(たとえそれが失敗すると分かっていても)というような意見に大いに納得。自分の子ども時代と同じようでもいけないだろうし、かと言って気負いすぎてもいけないのだろうと思う。男の子の親ならしっかっり性の問題には向き合っていかなくてはいけないと思う。とても大事なことだと思うから。中学高校の話になるだろうけれど、そこにしっかり向き合ってくれる先生だったら親としてもとても助かる。↓2019/12/23
ゆまたろ
7
「性格的にはたくましく、かつしなやかで、さらにユーモアがある人間を育てたい。」しなやかってところが大事だなと思います。ラストにある「愛される立場から愛する立場になることで他者を思いやることができる」ってところもなるほどーです。2021/01/30
ルピナスさん
7
また男の子の子育て系の本を読んでしまった。本書は今目の前にいる小さな自由の塊をどう理解するかと言うことよりも、自立していく男の子を親が手放していくステップに焦点を置いている。親は結局は無力である。でも、親の見守る力は子どもが前進する大きな力になり、親の「不安に耐える力」が、子供の「自由に耐える力」に繋がる。このコロナで息子は両親共に在宅勤務で、それぞれの立場で働き家庭を維持するために協力し労り合う姿を見てきた。俺は男だ!という感が強い子だが、いつかは性差に縛られず協力する幸せの中で生きていって欲しい。2020/08/22
鷹のぼせ
6
有名進学校の教師たちの子育てに対する考え方がちりばめられている。子育て中の親を対象としているが、一般社会人として読んでみてもよい。 現代の子育ての方針として大切なのは、やり抜く力を育むこと、非認知能力を鍛えること。グローバル社会は存在せず、もともと社会はシームレスであり、今後はさらに行動範囲が広がるだけのこと、という指摘はもっともだと思った。対立した意見を調整する方法については、実社会でも役に立つと思う。2020/07/19