いまこそ経済成長を取り戻せ:崩壊の瀬戸際で経済学に何ができるか

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いまこそ経済成長を取り戻せ:崩壊の瀬戸際で経済学に何ができるか

  • ISBN:9784560097182

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内容説明

「脱成長」を掲げる論調が顕著になってきた。背景にあるのは、所得格差の拡大や高齢化はじめ、社会構造の根本的な変化である。
加えて、これ以上グローバリゼーションを推し進めるべきではないという不満もあちこちで聞こえてくる。ブレグジットとトランプ誕生はその象徴的な出来事だった。
しかし、問題の本質は「脱成長」やグローバル化にあるのだろうか。これが本書の出発点である。
『援助じゃアフリカは発展しない』(東洋経済新報社)で一世を風靡し、「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた著者によると、リベラル・デモクラシーの凋落と権威主義国家の台頭にこそ、事態を見極める糸口がある。
中国はじめ権威主義国家の経済成長が顕著であるのに対し、欧米の民主主義国は苦境に喘いでいる。途上国は欧米ではなく中国をモデルに経済運営するようになった。
それでは中国のように欧米も民主主義を打ち捨てて権威主義国家化すればいいのか。もちろん、そうではない。デモクラシーが経済成長を取り戻すこと。ここに本書の大きな力点が置かれる。政治・経済・社会を覆う「短期志向」からの脱却が成長の鍵を握っている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ophiuchi

9
経済というより政治について語られている。自由民主主義に対する疑問を持つ人が政治家、民間人の双方に増えていることへの答えを提示しようとした努力は買うが、もう少し煮詰める必要を感じた。2019/12/19

station to station

3
近年、自由民主主義国家の経済が停滞する一方で、中国など権威主義国家の台頭が著しい。既存の政治に失望した庶民がポピュリズム的政党や政治家を支持する動きが急速に広まっている中で、自由民主主義は権威主義の驚異にどのように対処すべきなのか。本書は現代の自由民主主義には短期志向という欠点があると指摘し、長期的な視野に立った政治運営のための改革案を提示している。任期の延長や投票の義務化、有権者の政治理解に応じた票の傾斜配分など、興味深い提案も見られるが、グローバル化や財政均衡を前提とする議論には多少の疑問も残る。2019/11/08

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