文庫コレクション 大衆文学館 忍法甲州路

著者名：山田風太郎【著】

講談社（2019/12発売）

• ISBN：9784062620932

内容説明

「風太郎忍法帖」の中で、現在入手不可能の、驚天動地・抱腹絶倒の忍法で読者を魅了すること請け合いの、傑作短編集。古来伝わる睡魔をもって襲う忍者に対抗すべくあみだされた半睡浮遊剣、仮睡自在剣、夢界生動剣。そこに生じた思いもよらない陥穽を描く「忍法甲州路」のほか、忍法陰陽変を用いて男根女陰を交換する「転の忍法帖」、筑摩一族の忍びの活躍を描く「忍者六道銭」など収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ペペロニ]

相変わらず荒唐無稽な忍法のオンパレード。特に相手の心臓と自分の膀胱の鼓動を共鳴させて、敵の心臓を止めるという忍法には、驚嘆と笑いを禁じ得なかった。あと、抱いていた平賀源内の人物像が変わったな。

2013/09/19

[辻本 敏久]

面白ければなんでもあり。

2016/03/29

[山田隆]

全8編。どれも面白かったが、読み終わって「惜しい！」という気にさせられたのが『麺棒試合』という作品。忍者の存在など半ば忘れ去られていた田沼意次の時代、平賀源内の発案により伊賀者と甲賀者を結婚させたらどんな子が生まれるか確かめようという話になる。この実験は源内が非業の死を遂げたために責任者不在のまま暴走してしまい、結局いつもの忍法合戦になってしまうのだが、異能者同士の交配という発想は後の『女神転生』のそれを先取りしている。このアイデアを発展させれば、どんな作品が生まれていたことか。

2011/12/06

[Kentarou Takeuchi]

いくつか読んだことこある話もあったけれど、楽しめたね。おにん忍法大好き。

2019/04/03