文春e-book<br> 「この世界の片隅に」こうの史代 片渕須直 対談集 さらにいくつもの映画のこと

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「この世界の片隅に」こうの史代 片渕須直 対談集 さらにいくつもの映画のこと

  • ISBN:9784163911359

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内容説明

2019年12月20に全国ロードショーの『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。
2016年の『この世界の片隅に』の公開前から各所で行われた、片渕須直監督と漫画家・こうの史代の4年に及ぶ数々の対談を記録する。
すずという女性、呉の記憶、家族のかたち、戦争、絵を描くこと…マンガとアニメ――。
漫画原稿、最新アニメビジュアル、設定資料、取材写真……、精緻に構築された作品世界を原作者と監督がめぐる旅。


――こうの
誰しも自分が主人公で、世界の真ん中にいて……みたいに感じがちなんですけど、ふっと心の底で誰かを思い出したりするときに、それは片隅な気がするんです。
――片渕
いろいろなことを考えたり思ったりして生きていますけれど、もしその人がいなくなったときに、その人の「想い」って残らないと思うんですよ。
すずさんにしても、後に残るものはほんの一部しかない。だけど、「本当はこの人の中にはこんなものがあるんだよ」というのを見てあげる……と、そういう物語な気がします。

〈本文より〉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムッネニーク

77
30冊目『「この世界の片隅に」 こうの史代 片渕須直 対談集 さらにいくつもの映画のこと』(こうの史代/片渕須直 著、2019年11月、文藝春秋) 映画「この世界の片隅に」(2016)の原作者:こうの史代と監督:片渕須直により行われた6つの対談と、片渕須直への特別インタビューをまとめたもの。 互いが互いをリスペクトしていることがよく伝わってくる。2人ともものづくりに対する執念は凄まじい。 〈ただ、私は”外側の人間”として、さらにその外側にいる人たちに伝える役割はできるのではないか、と思うのです〉2024/02/26

nyaoko

74
この本、すっかり読むの忘れてて、図書館で見つけて即お持ち帰り。こうのさんの漫画には様々な「仕掛けがある」ほんと、それ。始めに読んだ時には気が付かない小さなカットが、実は大きな伏線になってる事が多い。この本読み終わって、また夜中に原作引っ張り出して読み直した。地元民、胸アツのシーン。これね~、ほんとにね〜、映画を見て感動して、見た後現地に行って、何回でも同じ場所でジーンとなりました。そして、戦中の物資不足について等色々知らないことがありました。面白かった。2020/02/21

R

36
公開前から続いているファンミーティングのような対談の書き起こし本。映画に関する思いや、経緯、挿話も非常に面白いけども、原作者と映画監督のそれぞれが、作品とどう向き合ってきたか、そこに込められたものをお互いに理解しあっている姿というのがすごくよかった。両者ともに、ものすごい取材の結果を作品に落とし込んでいて、描かれていない部分というのがどれほど膨大か、読んでいるだけで眩暈がしそうだった。声の出演者とのやりとりも微笑ましく、実際に観たかったなと思える内容だった。2022/07/11

akihiko810/アカウント移行中

14
原作のこうの史代と、監督の片渕須直の対談集。トークショー等をまとめたもの。印象度A  アニメ映画「この世界の片隅に」がいかに時代考証によってできたがが堪能できる本。それはもちろん原作が綿密な時代考証によって作られたからでもある。原作で、すずの幼少期に2コマしかでてこないヨーヨーがあるが、それは当時ヨーヨーブームがあったから、とのこと。また、すずが右腕をなくしたとき、背景をこうのは左腕で描いていたことを明かす。 映画原作共に、奇跡的な出来の作品で、こういう作品がヒットしたことにこそ希望がある2020/09/04

5
こうの先生と片渕監督の対談を時系列に並べた一冊。「この映画が売れると悔しい思いをする人が居る」は毒ありすぎて笑った。長い間この映画に取り組み真摯に製作し続けた片渕監督が報われて本当に良かった。2020/02/05

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