ある華族の昭和史 上流社会の明暗を見た女の記録

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ある華族の昭和史 上流社会の明暗を見た女の記録

  • 著者名:酒井美意子【著】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 講談社(2014/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061835283

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内容説明

加賀百万石の大名の家柄を継ぐ、侯爵前田家の長女に生まれ、幼時を陸軍武官の父とロンドンで過ごす。四歳で帰国、女子学習院に入り、やがて思春期。恋愛と婚約、戦時下の父の死へと波乱の歳月は続く。明治以来の日本の皇室や旧華族など真の上流社会の人びとの興味ある内側を鮮かに綴る、女の愛の半生記。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

24
大名華族の娘として生まれ、戦後はバー経営などで逞しく息抜き、マナー評論家として多くの著作を残した著者の、華族としての自伝。実家は加賀百万石として知られる前田侯爵家。イギリスで幼い頃を過ごし、女子学習院で過ごした少女時代の話が印象的。中でも日高玲子との恋愛に心を揺さぶられながらも、最終的には「この世で一番愛しているのは自分自身」という境地に思い至る話が印象的。多分そうでなけでばこういう激動の時代は生き抜けないだろう。自分を愛し、人生を楽しむ姿にはある種の清々しさを感じる。2021/06/29

苺***

13
加賀百万石、前田侯爵家のお姫様が書いた本として楽しく読ませていただいた。しかし、あまりにも華やかで贅沢過ぎる生活をしていたのはごく一部の上流階級の人達だけで、同じ時代に生きたけれど華族に属さない人達には想像も出来なかった世界だろう。読んでいて北村薫の「街の灯り」が頭の中をよぎった。また、歴史に出てくる有名人の子孫が多いからか学習院の同級生との会話も面白い。2014/02/01

てらこ

4
前半は、今はなき華族の超お嬢様生活に、昔の少女漫画を読んでるようなときめき感を覚えてしまいました。そのぶん、戦火が激しくなる中で、可愛い我が子と芸術を愛したお父様が戦死してしまうところは辛さが増す。 よく"激動の時代"と言いますが、本当に一夜で価値観がガラッと変わるような時代があったんだなーと、歴史の怖さと力強さを感じました。今度は庶民目線での昭和史を読んでみたい。それにしても二十歳そこそこでクラブの経営思い付くなんて…逞しい!2018/11/20

tbtmtk

3
とにかく面白かった。読み始めた途端、あまりのおもしろさに人に勧めまくった。 また、駒場にある前田邸に伺ったことがあるが、実際住まわれていた方だと思うと、感慨深いものがあった。 が、残念ながらこんな素晴らしい一級史料とも言える本が絶版であることにがっかりする。 酒井さんの立場でなければ知り得なかった貴重な戦前〜戦後の話が満載で、平成、令和と改まった今、そして未来も読み継がれるべき名著ではないだろうか。2019/06/20

かえる

3
電書。TLに流れてきた一節を見て「全部読みたい」と思ったのがきっかけ。昭和初期から戦後までの華族令嬢の生きざま、なかなかオトコマエである。前田家のお姫様だからな~。名刀大典太の名もちょこっと出てきたりした。皇族とも学友だったりしたところから記された、皇太子時代の昭和天皇のひと言に萌えたのはナイショだ。2017/02/19

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