内容説明
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フーリエ解析は、自然現象や社会現象を「波」と捉え、これを周波数の異なるいろいろな正弦波(cos、sin)で表現することにより、周波数の観点から解析するものです。つまり、「複雑な波」を「単純な波」の世界に置き換えて解析を試みるものです。「波」とは、例えば磁場、地震波、電波、音波、脳波、心電図、声紋、熱伝導、株価の変動、気候変動などのことを言います。これらの世界を周波数(単純な波)の世界で見ることにより、全く違った観点から解析ができるようになります。本書では、それ自体が「美しい」と同時に、現代では欠かせない「道具」でもあるフーリエ解析を、丁寧に解説していきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まえぞう
6
あらゆる関数を正弦波の重ね合わせで表そうとするフーリエ解析、物理学への応用範囲も幅広いので、勉強すべき分野です。概念はそれほど難しくはないのですか、煩雑なので、時間をかけないといけません。その意味で今回はさわりに触れただけでした。2019/10/11
smatsu
4
二周目。本書の残念な所は、例えば78~79頁でオイラーの公式を示し複素平面上の値がcosθ+isinθの形式からe^iθのような複素指数の形式に変換できることを示している所。ここは本書の後半部分を理解するために本当に重要なことが書いてあるのだが、大変雑な説明でさらっと流してしまっている。ここはもっときちんと説明しなければダメなのでは…本書のレビューで「高校生でもわかるように説明されている」と書かれているのを見かけるが、本当にちゃんと内容まで読んでいますか?表紙と装丁だけ見て雰囲気で言ってませんか?と思う2024/03/18
smatsu
4
涌井良幸氏は数学関連棚でよく名前を見る方で、何冊か読ませていただいたが率直に言ってどうも好きになれない。『ディープラーニングがわかる数学入門』で書いたように肝心なところの説明が雑で、数学書にありがちな行間空き過ぎの問題がある。しかも『ディープラーニング…』では誤植も酷かった。この方の本の良くない所はどれも一見丁寧な説明をしていそうに見えて、読んでみると全然そうではない所だ。それだったら他の数学書のように最初の見かけから「丁寧な説明はしないからそのつもりで読め」という硬派スタイルにして欲しいです。2023/08/26