内容説明
人類発展の裏で繰り返された悲劇的な戦争。その裏で試行錯誤された結果、現代の兵器がある。戦車も最初はただのキャタピラの塊、戦闘機もプロペラ機にピストルであった。技術は進化の過程を経て達成するが、その過程にはトンデモないユニークな発想から生まれたものもある。本書はこの今ではバカバカしいと思われる兵器類を発掘し、イラストを添えて紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
189
面白い企画。知ってる人は知ってるだろう、有名な珍兵器が多い。計画倒れや実験機を作ったが欠点が多すぎたものなど、断念した理由や背景も様々だ。本書はユーモラスな意味で残念という言葉を扱っているようだ。戦争に勝つために多様なアイデアが考案され、面白おかしく解説する。あまりに残酷だったり悲惨だという意味で残念な兵器は収録されていないようだ。核兵器全般やソ連の犬爆弾や日本の桜花も見る人が見れば残念な兵器だが、シャレにならなかったのか。2020/12/02
徒花
150
装丁のイラストの置き方からあのヒット作をかなり意識したことが一冊。個人的には生き物よりも兵器のほうが、人間のアホらしい思惑が感じられて好き。子ども向けなのであまり深い内容には突っ込んでおらず、サラッと読める。個人的に気になったのは「紙がやたら硬い」というのと、「肝心のイラストがのどにかかってて見づらい」という点。なんか見たことある兵器があるなあと思ったけれど、『タチコマなヒビ』でもこういう残念兵器が紹介されていたのを思い出した。2020/08/01
yomineko@猫と共に生きる
70
読み友様からのご紹介本です📚残念で良かった!と思える怖ろしい兵器からどうしようもないものまでw兵器もそうですが科学技術の発達はまず妄想からなんですね。こうなればいいなぁ~が実現。ドイツ、イギリス、フランスがどんくさい!と笑っていたら我が国ニッポンのたいがい凄い!ヒグマやイルカも軍事に利用されていた!のは分かるけど七面鳥までもが😨😨😨2022/10/24
yamatoshiuruhashi
45
ヨドバシ秋葉原の有隣堂にて。「ざんねんな生き物」は読んで子供たちにも回しているがそのシリーズに「兵器」があるとは驚き。アイデア倒れの残念な商品などを見るのは開発者には失礼だが面白くて好きだ。それは兵器にも及ぶ。あとがきに兵器は①作りやすいこと、②使いやすいこと、③強いことの三点が必要だが、残念な兵器になるのはおおむね①と②の観点が欠落している、との説明があるが非常に含蓄のある言葉である。我々の日常の業務改善も同じようなことが言える。笑いながら納得。2019/12/04
たまきら
38
脱力してしまうような兵器がたくさん登場し、こんな研究にいくら使ったんだ!?と呆れたり笑ったり。ま、昔はコンピューターで計算もできないし、いまはシミュレーションもできるし大丈夫だよなあ…と読んでいたら…軍用イルカってまだ研究してるの!?人間って…。2022/10/16