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内容説明
江戸の片隅、ワケあり者の吹き溜まり〈極楽長屋〉に住まう牢人・堤鯛之進は、包丁の磨屋を営む者なり。鍛錬された身体は長屋でも秘かな人気だ。ただ、そのむさ苦しい見かけとは裏腹に、料理の腕はピカイチ──。
目立たぬように生活をしていた鯛之進は、ある日、母子を狙う辻斬り事件に巻き込まれる。母親の命を救うことはできなったが、危機一髪で助けた男の子を長屋へ連れ帰った。しかし、男の子は惨殺を目撃したショックから記憶喪失となっていたため、鯛之進は仕方なく子供を引き取り、「親子」のような生活を始めるのだった……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネムコ
34
崗田屋さんは作品は端正で、毎回ため息が出ます。ストーリーも背景も良いが、何といっても人物造形が素晴らしい。ほんの脇役さえ、描かれていない日常まで見えてきそうなリアルさ! 今回は料理上手な浪人が主人公。彼が辻斬りの現場に行き合わせてしまい、母親は切り殺されたが、生き残った男児を連れ帰り、世話をすることに。料理のシーンはほっこりと美味しそうで顔が緩む。なるべく早く続編プリーズ❗2019/12/14
しましまこ
20
極楽長屋の鯛さん、気は優しくて料理上手、剣も強くていい身体。もう惚れるしかないわ~。辻斬りに襲われ記憶喪失の男の子と同居生活スタート。鯛さんのお料理と長屋の皆が楽しいんだがヤバい展開にドキドキするよ。早く次巻を下さい。 2019/11/27
JACK
16
☆ 江戸の片隅にあるワケありの者たちが暮らす「極楽長屋」。そこに住む牢人、堤鯛之進は見た目はむさ苦しいが、剣の達人にして優れた研ぎ師。料理の腕もずば抜けている。そんな彼は、辻斬りが母子を襲うところに出くわし、男の子を救う。江戸の文化や庶民の暮らし、料理が描かれる作品。鯛さんの剣の腕があまり描かれないのが残念ですが、その分美味しそうな料理と、長屋の人々の優しさがじっくりと描かれる。まさか「極楽長屋」の続編が読めるとは思わなかったので嬉しいですね。崗田屋愉一、岡田屋鉄蔵の作品はどれも素晴らしいのでオススメ。2020/02/24
小紫
7
また一つ楽しみな時代劇漫画を発見しました。江戸の片隅の吹き溜りのような極楽長屋に暮らす浪人、鯛之進が助けた子供と長屋の連中とのつながりが読んでいて目頭が熱くなる気がします。ワケありの長屋の住民とは、あの一蝶姐さんと六さん、金太郎姉さんと、生きていたのね〜とこれまた涙しそうになった元同心の旦那などで、もう面白くないわけがない(笑)。タイトルどおり、料理の描写には思わずよだれが出そうになるし、江戸の人々はそれぞれの食材を心を込めて丁寧に調理していたのだなぁと思うと、それもまたじんわり心に染みました。2020/02/28
さとみん
6
姐さん方お変わりなく、懐かしい人達に再会できて嬉しい。タイトル通り料理がメインならこの一冊でまとまってるんだけど、あの子の事情が気になる。続きがあるなら舞台が極楽長屋から離れるんだろうか?2019/11/26