タネをまく縄文人 - 最新科学が覆す農耕の起源

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タネをまく縄文人 - 最新科学が覆す農耕の起源

  • 著者名:小畑弘己
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 吉川弘文館(2019/11発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642058162

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内容説明

狩猟採集や漁撈で生活していたとされる縄文人。だが、粘土をこねて土器を成形する際に紛れ込んだダイズや貯蔵食物害虫のコクゾウムシがその常識を打ち破った。土器表面や断面の痕跡の新しい分析法から、イネやダイズの栽培開始時期を特定。土器粘土の中に眠っていた考古資料「タネ」「ムシ」が指し示す、多様で豊かな縄文時代の実像に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マカロニ マカロン

9
個人の感想です:B。第5回「古代歴史文化賞」(奈良県主催)の大賞受賞作。従来は縄文時代は狩猟採集を行い、農耕を始めたのは弥生時代と言われ、歴史教科書にもそう書かれていた。しかし、最近の考古学では、様々な証拠が発掘され縄文期の人々も植物の栽培は行っていたというのが定説になりつつある。本作では土器に残った植物種子やコクゾウムシの圧痕を調べることで、縄文時代前期にはすでに、大豆や小豆の栽培を開始、縄文時代晩期には稲や粟も伝来していたことを証明している。縄文人は「狩猟・栽培民」だったのだ。2018/03/05

ごいんきょ

8
参加した講演会で貰った(当たった)本です。 論文的内容なのでかなり冗長ですが、縄文人が栽培をしていたという結論を得るための過程が詳しく書かれています。 考古学もこれからどんどん新しい手法が開発され、新しい発見があるものと期待しています。2018/06/04

おらひらお

8
2016年初版。久しぶりに選書を読む。植物・昆虫学と考古学の狭間の分野の研究を進める著者の最新の研究成果を一般向けにまとめたもの。それでも学ぶところが多い。土器圧痕調査は第二の発掘調査という位置づけは大切であるし、出土品の位置づけ論としても興味深いですね。2016/05/12

どら猫さとっち

7
土器に紛れ込んだコクゾウムシや大豆の痕跡を元に、縄文時代の人たちの生活を追い、農耕の起源を明らかにした一冊。コクゾウムシから、農耕の起源を探る?読んでいて、実に興味深かった。また、稲作はどうやって取り入れたのかも必読。これまでに語って来なかった、縄文時代がここにある。2017/08/20

ユ-スケ

5
タイトルに魅かれて手に取る 多少、農業や百姓仕事に関わったことのある人なら、縄文人が栽培に近いことをしていたとしてもなんの不思議もないと思うだろう 野山にあった食べやすい植物を棲みかの近くに生やさせ、タネを保存して次の年にはそれを蒔く なにせ縄文時代は1万年近く続いたのだから2020/06/16

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