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内容説明
これで性交をする「女」にも、子どもを産む「母」にもならなくてよいのだ。自分で自分を縛り付けるような結婚生活が終わったとき、愛子の胸をよぎったのはそんな安堵にも似た気持ちだった。東日本大震災、離婚、成人後も続いた父の暴力と母の懺悔――。今はもう世界が滅びればいいとは思わない。ただ、この怒りが消えることを祈りながら生き延びる。すべてを憎むしかなかったある「キレる17歳」世代のサバイバル物語(ストーリー)、最終巻。【電子版特典】渡辺ペコ×ふみふみこ特別対談「本当は憎しみと違うものを探していた」収録! 「家族」の物語を描く二人が漫画を通して追いかけるもの――。※当電子版特典は文芸総合誌『yom yom vol.59(2019年12月号)』掲載の特別対談を再録したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
23
過去を完全にリセットすることは不可能だ。人生に節目が訪れ、それが感情の変化や事実の認識を若干変えることができたとしても、リセットはできない。ゆえに愛子は、成長しながらも、消えない過去に囚われて生きていくしかない。ただ、絶望しかなかった、自分を殺すか世界を殺すかしかなかった状況とは違う場所に愛子はいる。そこは、肯定してもいい場所なのだ。ふみふみこは子供の頃、漫画によって救われたと書く。そして現在、半自伝的物語であるこの漫画を描くことで、少女だった頃の自分と、大人になった自分を救うのだ。2019/11/17
akihiko810/アカウント移行中
11
3/3巻完結。性的虐待を父から受けていた主人公が、怒涛の90年代の思春期をを抜け、大人として生きていくまで。7/10点 「作者の半自伝」というがどこまで自伝なのだろうか。1,2巻はサカキバラ、阪神震災、オウムと「90年代を追体験する漫画」だと思ってたのだが、3巻は「性的虐待をされた私」に焦点が当たっていた。「キレる17歳」世代の大人になる憂鬱といったことなのか。すべてを受け入れ諦めと共に生きていくことが成熟、といったところだろう2020/09/26
Ex libris 毒餃子
9
3巻は話の展開が早かった。1巻と2巻を経ての生きづらさの発露が厳しい。2019/11/24
テロメア
8
Kindleにて読了。『これで性交する「女」にも、子を産む「母」にもならなくてよいのだ』という安堵にも似た感情が、この作品の根幹だったのだと読んで染み入った。巻末にあった対談でも語られていたように、今作は『家族』についての問題にスポットが当てられており、主人公の愛子はその『家族』を作らなくてもいいのだ、という一つの道を見つけたことにより、これからも続く長い長い人生のターニングポイントを越えた。それは世間一般的に『良い』とされているものではなくとも、自らの選択で選んで『良い』のだ、と。その選択が胸を打った。2019/12/08
ささやか@ケチャップマン
7
きっと誰かにとって、絶望的な救いになろうだろう。そういう価値のある壮絶な漫画だった。2019/11/21
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