内容説明
二度読み必至!
ドンデン返しの魔術師ディーヴァーの面目躍如。
シリーズ屈指の大胆な騙しを仕掛けた驚愕作!
相手のボディランゲージから嘘を見抜く尋問の天才、キャサリン・ダンス。彼女が「無実だ」と太鼓判を押した男が麻薬組織の殺し屋だったという情報が入った。男はすでに逃走、失態の責任を負ってダンスは捜査の第一線から外され、民間のトラブルを担当する民事部に異動となった。
新たな部署でダンスが担当するのは満員のコンサート会場で観客が将棋倒しとなって死傷者が出た事件。だがこれは事故ではなかった。何者かが会場の外で火を焚いて火事だと思いこませ、非常口を封鎖した。仕組まれた無差別殺人だったのだ。残忍な「煽動者」をを追いはじめるダンスだったが、犯人は講演会で、テーマパークで、新たな事件を引き起こす……
パニックを凶器にした無差別殺人。取り逃がした麻薬組織の殺し屋。ふたつの事件に追いつめられるダンスは汚名を雪げるか? 「人間嘘発見器」キャサリン・ダンス・シリーズ第4作、読者に背負い投げを食らわせるサプライズ・サスペンス。
※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
140
本書の脅威は暴動、いやパニックと化した集団だ。正気を失った人々は恰も1つの生き物のように動き出す。それは秩序だったものではなく、我先にと自分の命を、安全を確保するためならば他人の命をも、文字通り踏みにじってまで助かろうとする執着心が、理性を奪い、獣へと変えさせる。DNAに刻み込まれた生存本能が人を変える。今回の敵「煽動者」は人間の群集心理を利用してパニックを引き起こして不特定多数の人間を死に至らしめ、一生背負う疵を負わせることに喜びを見出している。ハレの場が惨状に変わるパニックの恐ろしさを思い知らされる。2020/05/14
chiseiok
42
ディーヴァー文庫化、今年はキャサリン・ダンスのターン。個人的な12月の読書プランとして3日に『夏への扉』読み始め、クリスマス近くなったら『その雪と血を』読もうと思ってた。で、当初はパスか後回しにしようかなぁとも思ったけれど、『陰陽師』や『IWGP』同様もはやルーティンになっていて惰性でずるずると…。今回の"未詳"はそこそこキャラが立っていてページは繰り進むけれど、ダンスの今彼ボーリングと前彼(仮)オニールの間で悩むロマンス展開の描写が物語のスピード感を削いでないかい?う〜ん下巻で満足させてくれるかなあ…。2019/12/07
み
32
避難を伴うパニック、怖いです。実際、そんな状況になったらどうなるんだろ?コロナのトイペ問題も煽動されたようなもん?下巻に進みます。2020/04/04
mayumi
26
キャサリン・ダンスシリーズ。今回は、パニックを誘い、それで人を殺すというもの。自分はパニックにならないぞーと思っていても、いざその場面に遭遇したら、冷静でいられるか自信はない。群集心理は恐ろしい…。2019/12/17
ゆーぼー
17
群衆をパニックに陥らせ、大惨事を発生させることを、何よりも好む未詳アンティオック・マーチは屑野郎だが、高知能で用心深いという、最も厄介な犯罪者だ。 このタイプの犯罪追求こそ、キャサリン・ダンスの出番なのだが、ある出来事で彼女は刑事部から民事部に左遷されてしまった。 物事をややこしくすることが大好きなディーヴァーだが、そこが大好きな私には、とても面白い。 犯人の矛先がダンスにも向けられた今、下巻での展開が楽しみだ。2020/01/17
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