内容説明
琉球の苦衷を察した薩摩の新代官・市来四郎は、架空国家トカラを作り対外貿易に利用するが、琉球王朝内の薩摩憎しの声はおさえきれない。一方、薩摩藩内にも島津斉彬(なりあきら)の積極貿易をめぐる対立が顕在化していた。しかし、思いもかけぬ斉彬の急死が、状祝を一変させた。衝撃的な運命が、市来や琉球の親薩摩派親方たちの上に降りかかる! 史伝文学の巨匠が万感の想いをこめて描き上げた、幕未琉球の悲劇。薩摩と明国のエゴに悩む小国の行方! <上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
入江
4
後半、牢屋に繋がれてからドラマチックでした。でも、これで終わるのはもったいない気がします。沖縄は歴史的にも防波堤の役割をしてしまう場所だから仕方ないってことか。うーむ。2019/01/05
くじら12号
1
歴史小説 まだ沖縄が琉球だった時代 中国と日本の板挟みになりもがきながらも自分の信じる正義のために主人公たちは薩摩と友好関係を結び琉球の存続に奔走する。 序盤から中盤までの改革のために策を巡らしどんどん突き進んでいくシーンは胸が躍った。 しかしラストは歴史の教科書に載っているとおり。 主人公たちの夢もはかなく散ってしまう。2015/07/16
アンコ椿
0
薩摩の次はアメリカさん、琉球の時代から沖縄には迷惑をかけ通しだわい。泡盛でも飲んでいなきゃ、やってられない気持ち、よくわかります。2013/06/30