内容説明
ムービーアイランドと称される人工島を拠点に映画産業が隆盛を誇り、一方で「ネットワーク」と呼ばれるテレビ産業が人々の生活を支配する近未来、新東京。報道を牛耳るネットワークで視聴率のために殺人予告が横行するなか、引退した私立探偵のヨヨギ・ケンはかつての友人の依頼を受け、新東京に舞いもどる。予告された殺人は仕組まれた陰謀なのか? 調査を進めるケンが行き着いたのは、人工島・ムービーアイランドだった――。パンドラの匣を開けたケンに容赦の無い運命が迫る。深まる謎、鮮烈なアクション。一気読み冒険エンターテインメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーさん
19
前作の「B.D.T掟の街」を読んだのがかれこれ20年近く前。近未来を舞台にした私立探偵ヨヨギ・ケンの続編。やっぱり大沢御大の描くハードボイルドはいい。前作で巨大な陰謀を阻止し探偵を引退し小笠原諸島に妻と隠居生活を送っていたケン。妻が病気で亡くなり生きる気力を無くしていた彼にかつての友人が調査を依頼したいとやって来るが…。 引退した探偵の復活の物語でありアクション満載のアクションハードボイルドでもあるてんこ盛りのストーリー。600ページあるけど中弛みしないのがすごい‼️ホントになにを読んでも外れがありません2023/07/12
ドットジェピー
6
面白かったです2019/11/12
terukravitz
5
図書館本★★★☆☆2021/10/17
tmctmhs
4
新刊と思って買ったら新装版だった。記憶力の減退を痛感。。おかげでほとんどストーリーを忘れてて楽しく読みましたが。もともと軽いタッチの近未来ものだし。テクノロジーもそんなに外してないのでは。映画業界についても同じく。どうやらネットが進化しても劇場はなくならないみたいだし。2019/12/06
Naoko Fukumi Fujita
4
2番目に好きな作家の文庫、巻末によると2010年8月ぶ刊行された作品の再文庫化とある。いきつけの銀座の書店にて購入した。そしてとあるイベントにて例の新刊本ではなくこちらにサインをしてもらった。「B・D・T」の続きとした近未来小説、お台場あたりの島と原発、最新の電子機器が多国籍で今どきの表現である「多様な」登場人物とともにからみあっている。いつもの一気読みよりはじっくり読み。北上次郎の解説が大沢在昌作家生活40周年にふさわしかった。2019/12/10