内容説明
時代に逆行した乗り物――人力車。
だけど乗る人を笑顔にできる素敵な乗り物でもあるのです!
家庭の事情で高校を中退した吉瀬走は、生きるために夢中になった陸上も辞めざるを得なかった。
そんな中、陸上部OBの前平が現れ、人力車のひき手をやらないかと誘われる。
車夫の条件は、走るのが好きなのとイケメンであること!?
浅草の「力車屋」で車夫となった少年と同僚や客らとの交流が瑞々しく描かれた感動の物語。
期待の新鋭作家、初の文庫化作品!
「人力車が運ぶ一期一会の幸せを感じました」(女優・奈緒)
解説・あさのあつこ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
54
読み友さん押しの「いとうみく」さん、どんな人だろうと思ったらあの愉快な「かあちゃんの取扱説明書」の作者さんでした。この車夫が文庫で手に入るのでこちらから読み始めました。う~ん、ここしばらく子供が親に・・と言う読書傾向が強い。選んでいるわけではないが。父親が蒸発してそして追いかけるように母親も蒸発。高校生の走はどうすればいいのよ!。高校生にもなった年なら一人でなんとかしろ??冗談じゃない!。家も無く、高校には授業料っちゅうもんも要ります。食べるお金はどうします?陸上部で期待の星だった走。生きる為には退学しか2022/04/01
papako
48
なんとなく気になって。だけど簡単には飲み込めないお話でした。このコロナ禍で、こういう子供たちが増えているのかも。そんな彼らを成人だと突き放すのは違うんだと思う。彼らがまっすぐ走れますように。2022/10/30
ぐっち
29
高校を中退することになった走。先輩に誘われて浅草の車屋で働くことに。元陸上部の走くんのまっすぐさがまぶしく、周りの大人たちの人情もあったかい。爽やかな一冊でした。2019/11/02
朗読者
25
両親に捨てられ高校中退を余儀なくされた青年が、人力車の車夫として新たな人生を踏み出していく物語。力車屋のみんなが好い。先生が好い。お客さんが好い。高校生が両親に捨てられるって尋常でない苦境にありながらも悲壮感をそれほど感じずに読めるのは、周囲を固める人たちが温かいから。続編も読みたいですが、私の住む街の図書館には1巻しかないようです。どうしようかな。2026/01/29
白雪ちょこ
19
主人公の17歳、走くんを中心に、様々な人達の人生ドラマを、人力車を通して描かれている。 家族関係、夫婦関係、仲間。 悩みや葛藤、過去の苦しみ。だが皆は、前を向いていく、人力車のごとく。 春のそよ風を思わせるような爽やかさが、ふんだんに詰め込まれている。 作者の美しく綺麗な文で描かかれており、続編も気になる。 一番共感できたのは、女性ならではの悩みが描かれた琳子さんの話。 「人に好かれるのが当たり前と思っていた。しかし、背後から硫酸をかけてくるような人もいる。」 後者の方が、世の中多いのかもしれない。2023/04/08
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