内容説明
お隣に引っ越してきたシノさんは、なぜだか知らないがワーカホリックな俺の世話を焼こうとしてくる。部屋に押しかけてきては温かくて美味しいごはんの用意、汚れ一つ見逃さない掃除洗濯。あまつさえ、膝枕に添い寝まで……。
「あの、シノさん、そろそろパソコンを返して欲しいんですが」
「家で仕事なんてしちゃ駄~目。拓務は何もしなくていいの! 私にだらしなく甘えて快楽を貪っていればいいんだから」
とにかく仕事がしたい俺にとっては厄介者でしかなかった。だけど最近、シノさんの待つアパートに帰ることを、どこか楽しみにしている自分もいて……。
仕事がしたい天然社畜と、甘やかしたい彼女の甘々攻防コメディ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
29
労働に快楽を見い出すワーカーホリックの社畜堂道と、そんな彼を堕落させる為にやってきた甘やかしのプロである怠惰の悪魔のシノが紡ぐ甘やかされない甘やかしたいという相反する両者の日常を描いた甘やかし物語。前作の『はじらいサキュバス』シリーズと世界観を共有しているようで、前作に登場した七つの大罪を司る大悪魔色欲様と同格である怠惰様に仕えるシノの甘やかし術が中々通用しない筋金入りの社畜根性に手を焼くシノが可哀想でありつつも、彼のお世話をするのは嫌ではない様子が伝わってきて良い。私なら数日で怠惰の海に沈むこと必至です2020/11/29
芳樹
23
【電子書籍】IT企業に勤める堂道拓務は、終電で帰宅する日々を送ることに疑問を抱かない重度のワーカホリック青年。ある夜帰宅すると、自宅の前に隣に引っ越してきたという金髪ツインテールの美女の姿が。シノと名乗る彼女は何とかして拓務に仕事をさせず、自分に甘やかされるように迫ってくる!シノの目的は?拓務の身に何が起ころうとしているのか…。”はじらいサキュバス”シリーズに続く、旭蓑男氏による新規ラブコメが開幕。こういう甘やかし系ラブコメにはとても癒やされます(自分、疲れてるのか…?)。ぜひ続編を読みたいですね。2019/10/12
まっさん
20
★★☆ ある日、労働こそが史上の喜びだと感じているワーカホリックな堂道拓務のアパートの隣室に他人を甘やかすことを生きがいとする美少女・シノが引っ越してくる。彼女は拓務の部屋に毎日押しかけ、温かく美味しいご飯を用意し、汚れ一つ見逃さない掃除洗濯までこなしてくれる。とにかく仕事がしたい拓務にとって常日頃から彼をあまやかそうとしてくる彼女の存在はある意味で天敵であったが、だんだんとそんな彼女がいるアパートに帰る毎日が楽しみになり始めて…ー 前作の「はじらいサキュバス〜」を読めずじまいだったので代わりに購入→2019/10/11
MERLI
15
この厳しい現代社会を生きる一人の人間として言わせてもらうと、彼女のような怠惰を与えてくれる・甘やかしてくれる人間は喉から手が出る程欲しいものです。物語の主人公は仕事大好き人間のようですから、その魅力に全く気付いていないんです。なんと、もったいない…。彼女が与える怠惰が彼の仕事より上回ることがあるのか、物語が続くのであれば是非読んでみたいものです。そして私はこういう物語を読んで仕事に励む所存です、甘やかしてくれる人居ないけどねっ!!2019/11/15
真白優樹
14
ブラック企業に勤めるワーカーホリックな青年が、お隣に引っ越してきた謎の少女に甘えるように迫られ、始まる物語。―――落ち着かぬ、だけど君がいるから世界は変わる。 前作と同じく秘密ありの少女との甘々めいたラブコメであるこの物語。前作よりも攻防という面に焦点を当てられており、仕事中毒も相まって鈍感極まった青年を、少女が少しずつ攻略していく、そんなじれったくて甘々な恋が堪らない、今心が疲れている読者様にはお勧めしたい物語である。攻略したい側と拒む側、甘々な攻防の最後にどちらが笑うのか。 次巻も須らく期待である。2019/10/10