内容説明
死刑制度について、職務を逸脱した発言をした元法務大臣・榎木雪夫の孫が、誘拐された。巧妙に仕掛けられたトリックによって、身代金1億円の奪取を図る一方で、反政府組織を名乗る犯人は、犯行声明文を公表する。榎木の義父で、政界の重鎮である大河原善造の特命を受け、元秘書・平岡道義は、事件の裏を探り始める。政治家一族を襲った誘拐と脅迫事件。<上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
56
過去の放火事件、政治家の孫誘拐事件。二つの事件は微妙に絡み合い…。上巻ほとんどは誘拐事件の過程に費やされ、放火の方は登場人物一人に影を落とすだけ。ただ誘拐事件の方は緊迫感と同時に思いもかけぬ方向に進んでいき、こちらも目が離せない。で事件が謎めいた終わりを迎えてから、登場人物にあるある不可解さが表に出てからが本番。ストーリーの根幹に係わるから詳しくは書けないけど、あの人物は何故そういう事をしなければならないのか、とそれと過去の事件はどうつながっているのか、が非常に読ませる。今のところ五里霧中のまま下巻へ。2021/12/05
to_salt
0
まあ、なんとなしに読んでます。ハマるってほどではないが、下巻に期待。2012/06/10