小学館文庫<br> トヨトミの野望

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小学館文庫
トヨトミの野望

  • 著者名:梶山三郎【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 小学館(2019/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094067026

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内容説明

経済界を震撼させた超問題作奇跡の文庫化。

「本書の内容のどこまでが事実でどこまでがフィクションなのか。
 これについて、巨大自動車企業に極めて近い経営者は99%が事実と私に言い切った。一方で良識ある自動車業界担当の官僚は、まあ、半分くらいじゃないですかね、と口を濁す。名古屋界隈の書店から本書はすべて消えた、とか(中略)さまざまな噂が駆け巡るが、真実を知るものは本書の登場人物のモデルとされる人物だけだろうし、彼らが本書の真偽を語ることは絶対にないだろう。
 本書は週刊誌ではないのだから、真偽のほどなどどうでもいい。フィクションと割り切って読むと、これほど面白い企業小説はない」(夏野剛氏による解説より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

352
少し前に話題になった本の文庫版。納得の面白さ。役員連中の思惑が錯綜する様子がとにかく楽しい。ほとんどノンフィクション…らしいが、冒頭の統一のトラブルも実話ベースなのか気になる。前半と後半で主役が交代するような構成になっており、武田が際立った才覚の持ち主なだけに、中盤の、統一までの社長交代劇は、トヨトミという一族/会社を批判視してしまう。実際、大政奉還後の統一も非道い有り様で、武田と比較して見れるものは何もない。それなのに一体どうしたものか、最後にはトヨトミを応援する気持ちにさせられてしまうから不思議。2020/04/02

ナルピーチ

150
日本が世界に誇る某自動車メーカーをモチーフとした企業小説。ただの堅苦しい歴史を謎るものではなく、創業一族とどん底から這い上がってきた左遷サラリーマンの情熱と会社を思う信念が伝わる物語。企業にとって本当に必要なのは血筋か、それとも有能な人材なのか。ビジネスも一種の戦争だ。社内で、同業者で、そして海外メーカーで。周りは敵だらけ、食うか食われるかの生き残りを掛けた果てなき争い。進むも地獄、退くも地獄。それなら前に突っ走るしかない。それぞれが抱いた“野望”の先に何が見えた?!その答えは神のみぞが知っているのだ!2023/01/09

chiru

108
創業家VS左遷サラリーマン!最高にスリリングで読み始めたら止まらない経済小説!トヨタ自動車をモチーフにしたフィクションであり、自動車メーカーの近代史とも言える作品。世界トップクラスに踊りでた『トヨトミ自動車』陰謀と確執と嫉妬が渦巻く社会に、ひとり立ち上がり、トヨトミの経営危機救った救世主、武田。その武田を裏切る側近と豊臣御曹司の暴走。左遷という屈辱と裏切りを受け入れる武田がどん底から這い上がっていく姿に、胸が熱くなる。進むも地獄、退くも地獄、ならば進め!★5 2022/04/12

かみぶくろ

103
フィクションという体裁でトヨタの内実を暴きまくる企業小説。武田(明らかに奥田碩氏)とトヨトミ統一(明らかに豊田章男氏)の二人を軸に、トヨトミ(明らかにトヨタ)の世界戦略の浮沈や人事抗争を描くが、まさしく事実は小説より奇なりで、めちゃくちゃ面白い。特にアメリカへの進出は国益をかけた経済戦争の様相も強く、そのダイナミズムに痺れるのだが、一方で、内部では創業家や派閥による人事抗争がセコセコと存在し、企業ってのは本当に面白いものだとつくづく思う。続編もぜひ読みたい。2020/05/05

海月

86
会社の先輩から教えていただいて読了。どこまでがフィクション?って聞きたくなるくらい某自動車メーカーの系譜と似ています。覆面作家でこの内容なのでなかなかの側近社員さんなのかなと思えるくらい赤裸々感が強く読み応えがあります。実際事件としてはあった内容だけにこの自動車メーカーが好きな人や学びたい人は読むべき作品ですね。 ただ僕は統一さん(モリゾーさん?)しか知らないですけど凄い社長さんだと思ってたんですけどどうもこの小説だとディスリが多い気もしますが…。めっちゃ頑張ってると思うのですが…(笑)2023/05/07

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