講談社文芸文庫<br> うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集

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講談社文芸文庫
うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集

  • 著者名:阪田寛夫【著】
  • 価格 ¥1,463(本体¥1,330)
  • 講談社(2019/10発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
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  • ISBN:9784061984714

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内容説明

「サッちゃん」「ねこふんじゃった」などで、世代を超えて愛される童謡詩人・阪田寛夫は、また、片隅のささやかな人生をあえかな情感と上質のユーモアで描く稀有なる小説家でもあった。脳溢血で倒れた作曲家の叔父の滅びゆく肉体を凝視しつつ、その内で鳴り続ける最後の音楽を哀惜こめて書き留めた表題作、ほか9篇。初期作「平城山」から遺稿「鬱の髄から天井のぞく」まで、「含羞の詩人」の知られざるペーソス溢れる、デビュー作から遺稿まで50年に亘る名品を精選。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

78
「サッちゃん」や「ねこふんじゃった」の童謡で知られる作者の音楽と歴史や家族の事を描いているのだが、なんとも生々しいエゴと優しさがある。特にキリスト教徒だった父を俗物として批判する虎次叔父の哀愁は強烈。そして「音楽入門」で介護される父が「君タチハ、ジンケンジュウリンダ。ブンナグルゾ」とたどたどしく、怒り出した時のエピソードが突き刺さる。日頃の母の介護の邪険さなどに思う所があった嫂が「ぶんなぐってください、おじいちゃん。今まで辛抱ばかりしてきなさったから。おじいちゃんは叩く権利があるんよ」と言うのも圧巻。2018/07/06

くみっふぃー

5
収載されているすべての収載作品を読もうと思ったが断念。『音楽入門』『うるわしきあさも』『鬱の髄から天井のぞく』のみ読了。その他の作品は斜め読み。2014/05/24

AR読書記録

1
「熊にまたがり空見れば/おれはアホかと思われる」.そんな台詞を宣う大阪のおっちゃん,を想像したときに,ぴたっとはまる,ものすごく納得する短編もあり.かと思えば,女性の心も痛みも描ききったと感じられる,ほんまにあんた男なんか?と思いたくなるような短編もあり.芥川賞作家であるというのに,今まで全然知らなかったのはほんとうに悔しくなる,そういう作家さんに久々に出会えました.『陽なたきのこ』(タイトルもたまらん),私の生涯ベスト10小説に絶対に入るナ.2013/03/04

qbmnk

0
阪田寛夫は短編が読みやすい。10編所収で近親者の老いや死を描いた芥川賞受賞作の系列から子どもの視点のものまで幅広い。子ども視点の作品は童謡のようなやわらかさを持ち、大人の観察眼で子どもの生き生きとした感性も描かれて中勘助の「銀の匙」を連想させる。子どもの頃に感じたものを鮮やかに描き出していて懐かしいような温かい気持ちになる。大人の目で大人を描いた作品は対象により相手への容赦の仕方が変わってくるが、身近であるほど愛情の濃さが厳しい現実の描写の中に現れているように思う。「海道東征」は曲を聞きたくなるのが良い。2025/03/22

Akiko Yamashita

0
大好きな大浦みずきさんのお父上にして「サッちゃん」の作者でもある詩人・小説家、阪田寛夫さんの没後にまとめられたエッセイ集。

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