内容説明
これは、真希が2時間サスペンスドラマ『おでん探偵』に出演したときの裏話。そのころの真希は、大学時代に仲間たちと立ち上げた小劇団に所属する駆け出しの舞台俳優だった。小劇団女優の生態系。そこにあるのは……掛け持ちのアルバイト。チケットノルマの重圧。知り合いばかりの観客席。実家の母からの差し入れ。志半ばで舞台を去る仲間。“同志愛”的な恋模様。そして、ごく稀に訪れるチャンス……etc.。何百とある無名の小劇団では当たり前の光景。それでも真希は、似た境遇にいる何千もの無名女優たちの中では、運も実力も頭一つは抜けていたといえるのかもしれない。何しろ他劇団に招かれて客演でヒロインを務め、その熱演が『おでん探偵』のプロデューサーの目に止まったのだから。小学校の学芸会で《森の木B》の役を振られながら、ヒロイン《白雪姫》を食ってしまった役作りへの情熱は、大人になっても高まるばかりなのだ。だが、せっかく掴みかけたチャンスは、“オトナの事情”で歪められる。そのとき真希は――?
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