内容説明
“あなたが心から食べたいものはなんですか?”――味オンチと彼氏に振られ、内定先の倒産と不幸続きの大学生・結(むすび)。そんな彼女がたどり着いたのは「おまかせで」と注文すると、望み通りのメニューを提供してくれる『こころ食堂』。店主の一心(いっしん)が振舞ったのは、むかし結の祖母が作ってくれた思い出の“焼きおにぎり”。懐かしい味に心を解かれ、結は食欲を取り戻す。不器用で優しい店主と、お節介な商店街メンバーに囲まれて、結はここで働きたいと思うようになり…。読めば元気が沸いてくる1冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
103
食堂の物語としては、ありがちな設定と展開で特段感動もないんだけど、登場人物に嫌味が無くて、気持ち良く読了できた。「おまかせ」で注文すると望み通りの味を提供してくれる店主・一心の凄さを、人並み外れた味覚の鋭さだけで片付けてしまわずに、何かもうひとひねり欲しかったかな。主人公・結に芽生えた恋心に続編への期待が高まる。2023/04/11
野のこ
68
表紙が私が今読み進めてるシリーズと激似してるけど、これはこれそれはそれ。「心から食べたいもの」作ってくれた人の優しい心遣いのメッセージに改めて気づく。傷ついた心がごはんに救われるんだね。当たり前のことだけど、「会って傷つくような相手だったら、自ら会いには行かない」にハッとなりました。一心さんとおむすびちゃんの進展が気になるところ。続編希望です。表紙のはらこ飯 食べたい〜。和風タラコスパも美味しそうでした。あごだしの風味。2019/10/24
なな
29
デビュー作が好みの作品だったので、今作も手に取りました。ありきたりな展開のような気もしないではないですが、優しい雰囲気でほっこりするストーリーは大好きなジャンルなので楽しめました。登場人物みんなに好感が持てるのも良いです。一心さんとおむすびちゃんの関係も進展するのか続編が楽しみです。美味しそうな料理の数々にも癒されました。こころ食堂が近所にあったら常連になっています。2019/12/23
ホシナーたかはし
25
食べ物を美味しそうに食べる作品に間違いは無い、て持論に「美味しそうな描写」を付け加えてくれた良作。最初は「菓子先輩の~」ほどドロドロしてないかと思いきや、元彼の心無い一言がとても重く酷い。バイトだから気楽なんてこたぁない。こいつ続編で結をストーカーしてそうなので、そうなったら豆大福(猫)にアリアリラッシュかまされるザマァ展開希望。物語全体は、無理のないゆっくりとした展開で良いですね。2019/09/05
ココロココ
23
どの話も良かったが、特に『仲直りの変わり親子丼』が、良かった。結ちゃんの成長が頼もしかった。シリーズ化してほしい。2019/08/30