内容説明
時は19世紀末。1枚の絵に魅入られ、芸術の悪魔に身も心も奪われた環は、露西亜(ロシア)の大地を彷徨い続ける。高名な美術収集家トレチャコフ、怪僧ラスプーチンとも出会い、宮廷へと招かれるが、やがて抗いがたい革命の炎と欲望、過酷な運命の渦に巻き込まれていく……。実在の人物に想を得た壮大な歴史フィクション。
目次
III章 一八八八年~
IV章 一九〇三年~
V章 一九一二年~
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
15
停電ですることがないので、今回に備えて買った超明るいランタン&懐中電灯で読む。うーん、相変わらず波に乗れない。ロシア革命の辺りから少し面白くなったけど、結局この人は人生をかけて何がやりたかったのかな?花乃はその後どうなったの?主人公が入れ込んでた白痴の美少年は?ラスプーチンも怪僧というよりイッちゃってるおじさんという感じだし。どの登場人物も描ききれてないような、どの話も中途半端な感じがした。最近の作品に比べると物足りない。2019/10/13
マツユキ
13
絵を学ぶため、ロシアに渡った環は、少女から中年の女性へと。絵に関しては中途半端だし、ロシアの政治や信仰も他人事なんですが、その分、環が何を見たか、何を選んだかという事に惹きつけられました。まさかロマノフ王朝とこんなふうに繋がるとは…。あっさりしているようで、強烈な作品でした。面白かった。2024/02/15
秋良
6
読み応えはあるものの、結局、何かになるわけでもなく、最も納得のいく絵を描きあげるでもなくで、まあ人生そんなもんかもしれないけど。無理にロマノフ王室に絡めないで、芸術一本に絞って話が進んだ方が良かったような気もする。2016/10/11
rodinnk
2
主人公の年代が30代に突入したせいか、下巻は時の流れが上巻よりもはるかに早い。画への衝動をこれまでとは違う形で表現し、それがやがてニコライ一族と繋がるきっかけを生む。あの「火の鳥」の絵本は実在するのだろうか。是非出会ってみたい。最後は史実と分かっていてもあまりに耐えがたい結末だけれど、長いトンネルを抜けたかのような主人公の心情も、この結末が故。ロシア史をもっと知りたくなる、壮大で苛酷な旅だった。2015/03/19
rinakko
2
素晴らしい読み応え(再読)。
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