徳間文庫<br> 緋色の華 新徴組おんな組士 中沢琴 上

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緋色の華 新徴組おんな組士 中沢琴 上

  • 著者名:黒崎視音【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 徳間書店(2019/08発売)
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  • ISBN:9784198944902

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内容説明

(上下共通)あの土方歳三も一目置いた美人剣士、中沢琴!
「おまわりさん」の語源は、新徴組にあり。
浪士組募集の檄文に応じ、法神流をひっさげて臨んだ伝通院での立ち合い。女と侮る男どもを徹底的に叩きのめして名をあげた琴。清河八郎らが立ち上げた新徴組に加わり、幕末の動乱期、幕府方の有力武闘集団として京、江戸、奥州で激闘を繰り広げる。
お国のためにという少女の純粋な思いは、やがて時代の激流に飲み込まれ、正義の在り方を問う苦いものに変わってゆく。いつの間にか自分たちが朝敵となって追いつめられる理不尽さとも闘いながら、目の前の敵を斬り伏せていく琴。その姿は健気で美しい。
赤城山の麓、利根郡穴原村に生まれ育った中沢琴。法神流を受け継ぐ家に生れ自身も研鑽に励み、身に着けた剣術は豪放にして苛烈。男でも敵うものは少ない。腕を買われ異例の抜擢をされた琴だったが、立ち上がったばかりの新徴組での勢力争いなどに翻弄される。そんな彼女は、ひそかに慕う土方歳三とともにあることを喜びとしながら、組士としての任務に精を出す。しかし、新徴組の存在自体が時代の鬼っ子となりつつあるとき、土方は京に新選組として残ることになり、琴の淡い恋は消える。江戸に戻って市中見廻りに精勤する琴たちは、いつしか江戸の庶民たちに「おまわりさん」と呼ばれ頼りにされるようになる。そんな琴らを悩ませていたのが、薩摩藩士たちによる狼藉だった。
彼らは江戸を騒乱状態にするために罪もない民衆から略奪し殺戮を繰り返す。ある日、琴が親しくしていた町家に押し込みが入り家族が惨殺された。その首謀者は討幕の大義とは縁の薄いただの異常殺人鬼・弓張重兵衛と判明。新徴組による三田薩摩屋敷襲撃の際に弓張を取り逃がした琴は、どこまでも追い詰めることを誓う。しかし、錦の御旗を掲げる薩長討幕軍の勢いは物凄く、新徴組も江戸から奥州へと落ちてゆく。庄内藩として戊辰戦争を戦うことになった新徴組は各地で無敵を誇るが、いかんせん多勢に無勢。しかもいまや朝敵。明日をも見えぬ戦いの中、琴は宿敵弓張とついに剣を交えることになる。果たして復讐は成就するのか 
第一章 浪士組(伝通院での武勇伝)
第二章 上洛(土方歳三との交流)
第三章 策謀、そして瓦解(清河八郎暗殺)
第四章 新徴組誕生(暴れインド象を抑えて喝采)
第五章 新徴組士、中沢琴(松平権十郎との出会い)
第六章 鎮静(江戸市中の信頼を得る)
第七章 恋華(土方との別れ)
第八章 神田明神外(狼藉旗本を斬り捨てる)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

4
かなりの読み応え。怒濤の下巻へ。2019/10/29

しびぞう

3
勉強のためとはいえ「日本の歴史全集」のような砂糖漬けのドライフルーツのような文章ばかり読んでいた身には、この作品は正に新鮮で瑞々しい生の果物のような読み応えだった。下巻にも期待。2019/09/11

アニハラ

1
もう胸が高鳴って仕方ありません!この作品に出会えた喜びをどう伝えていいかわかりませんが、読み応えのある新選組 しかも 土方歳三作品にまた出会える事になるとは。期待していたものを遥かに超える良作品。下巻も大切に読みたいと思います!2020/01/30

好奇心

0
尊王攘夷の吹き荒れる中、幕府が上洛する家茂警護の為に募集した、浪士組に女性として応募、隊士として認められない同行を許されたが、清河八郎の企みで即、江戸へ戻り、庄内藩が担当した江戸の治安を守る新徴組に参加、土方歳三への片思い、女性でありながら剣・薙刀の使い手、残された写真?肖像画?での美貌で高身長・自分より強い人でなければと嫁がないという信念、昭和まで、存命した、機会があれば墓に詣でてみたい、現代のおまわりさんの語源が新徴組から出ているとの知識を得た2022/09/03

cybertiger

0
江戸の治安維持を担当し、お巡りさんの語源にもなった新徴組。その新徴組に女剣士(中澤琴)がいたというのは史実らしい。日本人の平均身長が155cmぐらいという時代に170cmあったらしいから誰も女性だとは思わなかったのかも知れない。中澤琴に関する事歴はほとんど残ってないので時代背景以外は、ほぼフィクションだろう。作者はこれが初めての時代物らしいということであまり期待せずに読んだのだが意外にも面白かった。 上巻は琴が浪士組に入る兄について村を出るところから始まり新徴組による有名な”旗本無礼打ち事件”までを描く。2022/08/03

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