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内容説明
「言うことを聞かないなら、もう何も買ってあげない」などと脅して子どもを思い通りに支配しようとする、「あなたのためを思って言っているのよ」などと言いつつ、実際は子どもの気持ちよりも世間体や見栄を優先しようとしている、子どもを罵倒する、必要なものを与えない、子どもの領域を平気で侵害しようとする、兄弟姉妹で格差をつける、しつけと称して暴力をふるう……。なぜ我が子にそんな仕打ちができるのか。そこには、「子どもは自分のもの」という所有意識、「子どもは自分をよく見せるための付属物」という歪んだ認識や「攻撃者との同一視」という心理メカニズムなどの様々な原因が窺える。非常によくみられる例を一つ挙げると、子どもが「いい学校」「いい会社」に入ることを親が願うのは、子どもの幸福のためだと親は信じている。だが実際は、「自慢したい」という思惑や打算が潜んでいることがしばしばある。しかし親は「自分は正しいことをしている」と思い込んで疑わないのだ。攻撃的な親から身を守るために、そしてあなた自身がこんな親にならないために。精神科医が自身の経験も語りながら解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおり
34
自分が親になるとき、「絶対に自分の親のようにはなりたくない」と反面教師としたはずなのに。読んでいて自分でも気付かないうちに「子どもを攻撃していたのでは」と苦しくなりました。書いてあるのは当たり前のことなんですが、自分への戒めとなります。気を付けますm(_ _)m2019/10/31
香菜子(かなこ・Kanako)
33
子どもを攻撃せずにはいられない親。片田珠美先生の著書。毒親が子どもにする攻撃は身体的な暴力から言葉の暴力、罵倒や罵声、無視や拒絶、過保護や過干渉まで本当にさまざま。子どものためと言いながら、実際には自分自身の見栄や欲望のために子どもを支配して利用している自分勝手で自己中心的な傲慢な毒親がいかに多いことかと思い知れされる一冊。片田珠美先生の著書からは学ばされること、考えさせられることが多いです。2019/08/15
Takanori Murai
26
子どもを虐待するニュースが途絶えない昨今、その親たちの心情が信じられないと常々思ってきた。彼らの精神構造は我々とは異次元にあるのだろうと。しかし意外にも、実際私たちが親から受けてきたり、子に与えてきた攻撃があり、その延長上に虐待があるようだ。特に問題なのは親から攻撃を受けた子がその子を同様に攻撃してしまうという点。負の遺伝が継がれていく。子どものしつけについて他人が口出ししない。そんなルールが、攻撃の阻止を阻害する。虐待がわかってからでは遅い。子育てという密室を開放していく必要があるのではないだろうか。2019/10/31
caramel
15
ここに出てくる親と同じ事よく言われてたなっていうのがいっぱいあったりで、色々思い出してきてしんどくなりながらもサッと読めるので一気読みしました。内容はよく分かるけど特に有力な情報はなかった感じ。2022/11/21
ふたば
12
「あなたのために」「あなたに良かれと思って」子供はその言葉に縛られて、一生懸命いい子でいようとする。親に認められたくて、褒めて欲しくて、愛して欲しくて。。。 子が良い子でいようとすればするほど、自分を苦しめ、精神的に追い詰められ、押しつぶされる。子供が自分の思い通りに生きることを望む親には、そのすべてが自分への投影であり、自分への称賛の糧となるわけで、子は救われない。親の役割は、子が正しく社会に出て行けるように道を用意する事ではあると思うが、それは親の思う道であってはならないと思う。2019/08/08
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