風はずっと吹いている

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風はずっと吹いている

  • 著者名:長崎尚志【著】
  • 価格 ¥1,782(本体¥1,620)
  • 小学館(2019/07発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093865425

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内容説明

<広島発世界行き>熱く重厚なミステリー。

 広島郊外の山中で、一組の白骨遺体と頭蓋骨が見つかった。鑑定の結果、白骨遺体は推定50代~70代の白人女性で死後半年以上が経過、頭蓋骨の方は1950年以前に生きていた日本人のものであることに絞り込まれた。
 広島県警捜査一課警部補・矢田誠らは、行方不明の白人リストのなかから、ある来日女性に着目する。彼女は、いったい何をしていたのか。捜査の過程で、終戦後跋扈していたある少年グループに辿り着く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

83
広島の山中で、白骨死体と頭蓋骨が見つかる。事件として追う刑事の矢田と城戸、元刑事の蓼丸、それと被爆地広島で戦後生き延びた戦争孤児たちこの3つの話が同時に語られる。被害者を特定し、彼女の足取りを執拗に追い犯人をあぶり出していく。そこに原爆孤児たちの生きるための糧が絡んでいく。名前も交差し少しわかりにくいところもあるが、「ヒロシマ」というものを深く考えさせられた。それにしても難しい名字が多かった。2019/10/12

ゆみねこ

78
広島郊外の山中で見つかった頭蓋骨と白骨死体。原爆投下後の広島で起きていた様々なこと。70年の時を経て明らかになった真実は?悲しく重い物語でした。2019/10/25

ナミのママ

61
『パイルドライバー』が面白かったので気になっていた長崎尚志さんの新刊。しかしこれは前作と違い、広島、原爆、そして現在のアメリカとの関係まで絡めた重く、深い内容でした。広島郊外で見つかった白骨死体と頭蓋骨。後半になり名前が入り乱れ、ややこしい部分もありますが、それも含め戦後の混乱が伝わってきます。もっと読まれて良いのになと思う作品です。2019/08/28

ち~

46
広島県の山中で一体の白骨死体と1つの頭蓋骨が発見された。被害者はアメリカ人で、頭蓋骨を持って来日したという。被害者の足跡を辿る2人の刑事。だがその聴取は残虐な戦争・被曝体験でもあった。その捜査状況、息子の自殺の原因となった事件を独自に捜査する元刑事、そして戦後を生きる戦争孤児達、3つのエピソードが交互に記され、次第に交錯していく様が読んでいてゾクゾクした。ミステリーだけでなく、原爆投下後の広島を生きた戦争孤児たちの哀しいストーリーでもあった。2020/03/06

あっちゃん

40
白骨外国女性の捜査をする刑事達、元刑事で過去の息子の事件を独自に調べる警備員、そして核投下後の広島での戦争孤児達、三者を交互に綴られていく真相は?コレめちゃくちゃ面白い(笑)謎が謎を呼び、といった感じで先が気になり一気読み!ただ、難点は登場人物多過ぎで覚えるのが大変( ̄▽ ̄)2020/06/14

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