内容説明
雲州から江戸に出てきて早二年。帳尻屋の仲間にくわわり、数々の修羅場を潜りぬけた琴引又四郎だが、いまだ刀を抜くことに躊躇いをみせていた。そんな又四郎の行く末を案じた蛙屋忠兵衛は、以前から誘いを受けているという松江藩の剣術指南役に就くことを勧めるのだが――。抜かずの又四郎、決断の刻来たる! 蔓延る悪に引導を渡す、闇の男たちの活躍を描く、大人気シリーズ熱望の第四弾!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
103
帳尻屋仕置「落雲雀」4巻。え~帳尻屋の又四郎さん志津と祝言をあげ松江藩の国許へ帰ってしまうですね目出度いことだから諦めましょう、きっと新しい仲間が加わってくれる事を願って次巻にきたいです。2017/01/11
KAZOO
93
シリーズ4作目です。主人公に子供が生まれて、裏の顔とは別に家族のいる状況も語られていきます。「晴れ姿」ではかなり昔の盗賊が火事で牢から解き放ちになったものの戻ってこないことがありその謎を解いていく過程が楽しめます。また裏の世界にいる八品商という人物が気になります。今後かなり存在感を増していくのでしょう。裏の世界の一人であった人物が嫁をめとり、剣術指南ということで抜けていきます。2025/05/19
いつでも母さん
80
シリーズ4弾!お上の密偵になったつもりはないが、世の中、腹が立ってしょうがない。この世は理不尽なことばかりだー嗚呼、忠兵衛よ、ン百年後の今もそうなんだよー今回、又四郎が遂に志津と祝言を挙げるのかぁ。そして松江藩の国許へかぁ・・嬉しいんだけれども、ちと寂しくはある。帳尻屋に新たな仲間が誕生するのか?楽しみに次回を待つとしようか。2016/11/30
ベルるるる
22
八品商の元締めという何か得体の知れない怖ろしい存在が登場。そんな中、抜かずの又四郎が志津と結婚して旅立つことに。若い又四郎の前途に幸あれと願い送り出す忠兵衛たち帳尻屋の仲間。2019/05/03
ツキノ
14
「地蔵斬り」忠兵衛とおぶんの子は重太郎と名付けられる。だぼ鯊から七日のあいだに五人斬られた辻斬りの下手人を探せという指令。八品商の元締めは?「晴れ姿」貸本『太平義臣伝』にはさまれていた一枚の文。罪人の父が七つの愛娘に託そうとしていたもの。お上の密偵(いろ)ではなくただのおせっかい焼きとして探る。娘が父に見せた晴れ姿。「よ組の頭」琴引又四郎に松江藩から剣術指南役のはなし。躊躇していた又四郎も決心をする。又四郎「抜かねば後悔することでしょう」。「やっぱり、おめえさんは帳尻屋だ」と忠兵衛。2016年11月発行2025/04/14