内容説明
花の名前は知らなくたって、鳥のように風の音に耳をすまし、月を見れば心は千々に乱れてしまう日本の魂とは? 由緒正しい日本の男たち――大人たるもの、いかに生きるべきか? 古典から現代政治、芸術や遊び心まで、この橋本治直伝「虎の巻」を読めばよくわかる。明解で正統な日本のノウハウこそ、これです! 橋本治流・明解・日本美学入門。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sukham
3
①橋本治ヲバ人口に膾炙せしめた「桃尻訳〜~」の題名に尻込みして以降敬遠あぁ幾星霜…出版社の命名戦略に騙された凡夫でありまする②題簽を「風雅」とはしながらも筆さばきは飄逸諧謔にしてなんとなう平成の蜀山人の趣ありと見た③「色気と作法」の掌編…某一流ホテルにての違和感、ウエートレスへの??和服着物姿での❛あるまじき❜所作接待そして幻滅……(手間暇をかけて培われてきた・練り上げられてきた)文化・様式の統一性統一感とは如何?誰が実践し守っていくのか又はそうすべき価値はあるのか否か?④『源氏物語』…治さんの見立て¿?2022/03/28
hirayama46
2
風雅とは何か、というなかなか難しいものごとについて、和歌の読み取りや現代(文庫刊行が91年なので、80年代後半かな)のサラリーマンの生き方など様々なアプローチで取り組んだ一冊。相変わらずどのトピックにおいても奥深い知識量と鋭い洞察は発揮されており、特にかなりの紙幅を費やした新古今和歌集についての言及は読み応えがありました。演劇や絵画などの多様な文化の本質についてばっさりと書いた「お楽しみ本質尽くし」の章はちょっと急ぎすぎていた感じもするけれど、わたしの好みの問題かも。本質を手短にまとめるのは苦手なのです。2022/03/21
amanon
2
とにかく著者の膨大な知識量と、独特の鋭い突っ込みに驚嘆せざるを得ない。そして幾度となく「よくわけがわからないことを言ってますが」と弁明しながらも、結局開き直るという著者独特のスタイルを本書でも貫き通しているのは立派(?)。後、仏文学者多田道太郎による解説も秀逸。些末な話だが、いわゆる学術系の人が橋本氏の著作の解説をするというのは、あまり無かったことではないだろうか?それはともかくとして、学術畑の多田氏が本書の解説において、凡そそれらしくない橋本氏を倣してか茶目っ気を醸しだしているのが愉快である。2011/04/04
OHKINA
1
評論と言うほど固っ苦しくなく、それでいて並みの評論を上回る示唆が込められた随筆。難しいことを難しく書くのは簡単だが、難しいことを簡単に書くのは難しい。筆者は後者ができているから驚きだ。2010/07/28
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