アーモンド

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アーモンド

  • ISBN:9784396635688

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内容説明

【2020年本屋大賞翻訳小説部門第一位受賞作!】“感情”がわからない少年・ユンジェ。ばあちゃんは、僕を「かわいい怪物」と呼んだ――韓国で30万部突破!「書店員が選ぶ今年の本」(2017)に選ばれた感動のベストセラー小説、ついに上陸! 扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳のユンジェは、目の前で家族が通り魔に襲われたときも、無表情で見つめているだけだった。そんな彼の前に、もう一人の“怪物”が現れて……。「わが子が期待とは全く違う姿に成長したとしても、変わることなく愛情を注げるか」――出産時に芽生えた著者自身の問いをもとに誕生した、喪失と再生、そして成長の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

828
読み終わってため息が漏れる。静かな余韻に包まれるのだ。もっとも、主人公の「僕」(語り手でもある)は、アレキシサイミア(失感情症)との設定であり、しかも最初に非日常的と言ってよい体験をし、ゴニもまた特異な過去を持っているなど、小説の全体がかなり特殊な条件下に置かれている。それだけに幾分かの通俗性を免れないが、それでもエンターテインメント小説にはならずに、文学としてのアイデンティティとリアリティを十分に持っている。また、当然といえば当然なのかもしれないが、あらためて現在の日韓の社会と文化の近接性を思う。 2022/12/11

starbro

727
2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位ということで、読みました。不幸のテンコ盛り&連鎖、アレキシサイミア(失感情症)の少年の青春成長譚、感涙の秀作でした。失感情症だからこそ、ユンジュは生き延びたのかも知れません。2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位&韓国ベストセラーも納得、本屋大賞の本選でも上位の作品ではないでしょうか? https://www.shodensha.co.jp/almond/2020/06/08

青乃108号

522
生まれつき、脳内の【アーモンド】扁桃体の異常により一切の感情を抱く事ができない少年の物語。表紙イラストの少年の無表情な顔が本の全て。読み終わった俺の顔も同じようになってしまって。珍しい題材に心をひかれて読み始めたが、思った程の深いものは得られず。ただ毛色の少し違った青春小説ぐらいにしか思えなかった。この程度のものが【本屋大賞翻訳小説部門第1位】だなんて。他に選ぶ本はなかったのかしらん。2022/05/20

まちゃ

351
2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位。表紙の無表情な少年のイラストが印象的な一冊。生まれつき扁桃体(アーモンド)が小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生ソン・ユンジェと、幼少期に親とはぐれて不良少年となったユン・イス(通称ゴニ)。二人の怪物と呼ばれた少年の成長物語。走ることが好きな少女イ・ドラとユンジェとの関係も微笑ましいものでした。ユンジェの視線を通して、淡々とした文調で描かれる「共感」と「愛」についての問いが、あたたかい余韻を残す物語でした。絵本を読んだような読後感。2020/08/24

うっちー

346
何か『走れメロス』連想してしまいました2021/01/15

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