七つの殺人に関する簡潔な記録

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七つの殺人に関する簡潔な記録

  • ISBN:9784152098672

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内容説明

〈マン・ブッカー賞受賞作〉一九七六年十二月のボブ・マーリー暗殺未遂事件。襲撃犯は何者なのか――今も真相が明かされず、米国の陰謀すら囁かれる事件をもとにした長篇小説。ギャング、政治家、記者、CIA、亡霊など七十人が織りなす、公には語られない歴史

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

136
重く、とても厚い本を、決心して開いて読み始めた途端、亡霊の戯言に取り憑かれた。カリブ海文学にふさわしい亡者の声。呪術的な語りのあとは、混迷する1976年から20世紀末までのジャマイカが描かれる。ボブ・マーリーの暗殺未遂、キューバから入り込む共産主義、CIAの画策、無数のギャング団。アメリカも巻き込み、関係する一人一人が語りながら物語は進む。気が向けば銃をぶっぱなされ、よほど気をつけなれば直ぐにレイプされるこの土地に、愛は、心の拠り所はあるのだろうか。そんな中で、ウィーパーが愛おしかった。2019/12/18

ヘラジカ

27
『JR』以来のA5判2段組。手に取るのに相当な覚悟を要したが、読み始めた途端(正確にはバン=バン最初の語りで)熱い興奮に包まれた。この作品は間違いなく大傑作だと。果たしてその予感は外れることがなく、同じくこの作品の前年にブッカー賞を受賞している『奥のほそ道』に匹敵する、あるいは凌駕するほどの熱量を持った、思わず唸り声を上げてしまう傑作だった。取り急ぎ読了直後の大雑把な感想を。他の新刊を読み終えたあと再読してもう一度見直そうと思う。2019/06/25

のりすけたろう

24
長かった^ - ^✨上下段の700ページ。めちゃくちゃ楽しめました!ジャマイカの話なんだけど、まったく知らなかったから、フムフム(*´ー`*)となりながら読みました。色んな人が絡んで、気になって読み進めちゃう感じでした。でも、登場人物がみんな、なんか悲しいな、、と思い、はぁぁーと考えてしまいました。2020/06/19

maja

23
凝った構成で描かれた大作だ。圧倒された。ボブ・マーリ-の暗殺未遂事件を据えて、その前後の混沌とした熱と余波を人々の語りで見せる。他国の干渉を受け続けるラスタファリ信仰陶酔の貧しい国ジャマイカ。日常化したギャングの抗争と地域の暮らしが凄まじくえげつない。音楽誌記者が現場の空気感を察知していくところや古いギャングの語りが印象的だった。好みのスカからレゲエに移り変わっていく一時のジャマイカ音楽。この世界の頁の襞にあったんだなぁと思う。大きな波が通り抜けていくような読後感だ。 2020/01/21

アヴォカド

18
わからないところも渾沌と感じるところもあるんだけど、どうしてかな、読んでる間楽しいんだよ。2019/08/05

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