竹書房文庫<br> ナチスの聖杯 下

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竹書房文庫
ナチスの聖杯 下

  • ISBN:9784801919228

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内容説明

チャーチルが畏れた鉤十字の魔力--
血染めのハーケンクロイツの下、銃声が進軍歌にこだまする。
敵の屍を乗り越え、ヒトラーは覇道を突き進む。

モンセギュール城を接収して以来、ナチスの親衛隊は厳密な時間割に従って発掘作業を進めていた。トリスタンは目的を知らされることもないまま奴隷のように使役されていたが、そのさなかにも、カタリ派最後の要塞に秘められた真実が少しずつ明らかにされていく。
やがてトリスタンたちは、何世紀も前に封印されていた聖域へと続く入口を発見する。《光が闇に差し、闇はこれを拒んだ》――聖書の言葉がまるで道を示すようにして導いたのだ。はたして、地下道を抜けた先に待ち受けていたのは、ルビーのように赤い鉤十字。それはチベットで発見された鉤十字と同じ、神秘の輝きをまとっていた。
親衛隊を率いるヴァイストルトが第二の秘宝を手にしようとしたちょうどその時、洞窟の中に銃撃音が鳴り響き、マローリーが現れる。部下のジェーンと夫婦を装ってフランスに入国したマローリーは、現地でレジスタンスと合流。ナチスが狙う秘宝を奪取すべく、モンセギュール城に突入したのだ。第二の秘宝を挟み、独英仏がついに激突する!
同じ頃、ドイツ労働者党副総統ルドルフ・ヘスはメッサーシュミットを駆り、一人海上を飛んでいた。ヘスが目指すのはイギリス。ヒトラーの腹心であるはずの彼が、なぜ単独で敵国に向かうのか?
すべてを手にした者は世界を制するという四つの秘宝。鉤十字を象った古代の遺物を巡る戦いは、ますます混迷をきわめていく――。

著者について

エリック・ジャコメッティ
Eric Giacometti
『ル・パリジャン』誌などで活躍するジャーナリスト、作家。執筆活動の傍ら、フリーメイソンと因縁が囁かれるコートダジュール事件の調査などにも携わる。著作に累計220万部を突破した「マルカス警視」シリーズがある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Panzer Leader

58
「第164回海外作品読書会」史実に創作を巧みに絡ませた筋運びは読みごたえ抜群。まさに「ダ・ヴィンチ・コード」とインディー・ジョーンズを足して二で割ったようなオカルト・ミステリー・アクション。ナチスの幹部連中も顔見世程度でなくちゃんとストーリーに沿った登場の仕方でグッド。二つ目の古代の遺物を手に入れたと確信したドイツがソビエトへの侵攻「バルバロッサ作戦」を発動したところで第二部へ。この手のジャンルが好きな人にとってはたまらない作品だけどあまり読まれていないのは残念。2020/09/17

Richard Thornburg

15
感想:★★★★  下巻に入って、第三帝国のオカルト部分がクローズアップされている感じで、鉤十字モノを読みなれた方、あるいはアーネンエルベの登場する作品を読んだ方でも、ちょっとインパクトがあるんじゃないですかね。  史実とフィクションのブレンド具合がいい感じで、フィクション部分にもリアリティのあるのがミソ。  下巻に入ってからのヒムラーの不気味さ具合とオカルト部分のクローズアップが、何とも不気味な雰囲気を醸し出していて薄ら怖いです。  2019/12/13

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