内容説明
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現代の日韓関係の原点がここにある!
明治維新以降、政府の欧化政策や西洋至上主義に異を唱え、また、アジアに触手を伸ばす西洋列強の帝国主義に対して、日本を中心としてアジアが連携して独立を守ろうと奔走した男たちがいた。
西郷隆盛の「アジア主義」の精神を受け継ぐ頭山満と、彼を中心とした玄洋社である。
西洋列強の脅威が迫るなか、朝鮮の近代化は遅々として進んでいなかった。だが朝鮮王室は権力に固執し、「事大主義」で清に頼った結果、内政への介入を許していた。頭山満と玄洋社は朝鮮半島の近代化を図るためアジアへと雄飛し、戦いはいよいよ山場を迎える。
「大東亜論」シリーズ最終巻!
【目次】
第一章 金玉均と甲申事変
第二章 日本と清・朝鮮を巡る事情
第三章 荒尾精と日清貿易研究所
第四章 中江兆民と帝国憲法
第五章 奇行の2人、その意味
第六章 選挙干渉は悪だったのか?
第七章 金玉均との別れ
第八章 金玉均、死して日本を動かす
第九章 内田良平の登場
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
167
未完で終わると言う事で最後まで読んでみたかったな。大アジア主義というものは日本人が長らく忘れていた大事なものの1つだと思う。みんな本当に朝鮮、支那について迫り来る列強に対峙しながら真剣に考えている明治の人の姿が良かった。今でも支那、朝鮮、日本って関係性から国力からあまり本質的には変わってないなとも思う。一度金玉均が朝鮮半島に凱旋して統治したらどうなっただろうなと思った。日本史の中で金玉均ほど日本人の中でも慕われた人っていないような気がする。色々考えさせられる。2021/01/27
Y2K☮
31
日清戦争の勝利をこういう形で捉え直す歴史観は斬新。江華島事件と併せて考えれば、今シリーズが描いてきた明治維新の闇の正体が改めて浮き彫りになる。列強に呑み込まれぬ為の軍備強化と近代化は確かに必要だった。それを欧米の真似をして他のアジア諸国を支配する政策にすり替えたのが大久保利通で、日本はアジア全体の独立と近代化の先兵たるべしというのが西郷や頭山の思想。選挙干渉はあってはならないが、公の為になる政策を採った側を私情や党利党略に流されずに応援する姿勢は正しい。著者とゴー宣道場にも同じ精神を感じる。貫いて欲しい。2019/05/28
みのくま
9
有り得たかもしれない東洋王道の近代日本。だが西郷隆盛の「遣韓論」と荒尾精の「対清意見」は、西洋覇道を是とする「江華島事件」と「下関条約」によって潰える。そしてアジアとの関係悪化を引き起こし現在まで禍根を残す。それだけではなく、現代日本の卑屈な米国追従路線もすでにこの頃から決定していたと言っても過言ではない。しかし、本書はこの路線に真っ向から闘った西郷隆盛、頭山満、中江兆民、荒尾精、内田良平、そして金玉均がどれだけ偉大だったかを示してくれる。本シリーズは未完だが、ぼくたちは彼らを継承しなければならないのだ。2019/05/29
H
6
途中で終わってしまうことがかえすがえすも残念。何とか書き下ろしで続編を出して欲しい。2019/06/06
百式改(公論サポーター東海)
6
未完で終るのが実に惜しい。江華島事件が日本と朝鮮の拗れを生み日清戦争の後始末が日本と支那の拗れを生み現在まで続いているとは。輝く明治が色褪せていく。2019/05/28
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