内容説明
人類は荒廃した地球から百万人を新しい惑星に送り出したが、10年後その大船団が戻ってくるという(『治療塔』。宇宙移民に失敗した朔ちゃんと残留者リッチャンに驚くべき知性を示す子供が生まれるが、地球の荒廃がさらに進んだため、謎の治癒力を持つとされる「治療塔」探索のため再び宇宙に旅立つ(『治療塔惑星』)。さらに著者初のファンタジー・ノベル『二百年の子供』を収録。時空を超えたSF的空想力!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
24
『大江健三郎全小説』で再読する『治療塔』『治療塔惑星』、そして『二百年の子供』。『治療塔』刊行時、大江が初めて書いた本格的SFとして本作は、多くの批判に晒された。これまで大江はSF的ツールをもって小説を書いたことはあったが、背景から何から、ここまでSFどっぷりの小説は初めてであり、ゆえに批判がしやすかった側面はあるのだろう。さらに言えば、大江の書くSF的なるものがクラークを代表とするような、どちらかと言えば古臭いスタイルだったことも一因かもしれない(刊行時に読んだ自分もまた、(つづく)2025/07/01
ykshzk(虎猫図案房)
13
「二百年の子供」読了。少し落ち着きたい時、”decent” な感じ、に近づきたい時に大江作品を読むと必ず心が落ち着く。今回もその試みは成功で、すとんと慣れ親しんだ森に帰れた感じ。3人組の子供達と柴犬が主人公の冒険譚。他の作品にも度々登場する森のフシギや連綿とした時間軸はそのままに、読みやすい物語となっている。船越桂の絵が小説の登場人物達の雰囲気とぴたりと合っていて、物語としての世界観作りに一役買っている。そしてやはり光さんをモデルとした登場人物は常に大江作品において、船でいうところのバラストのような役割。2023/11/29
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