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内容説明
俺はトガシ。生まれつき足が速かった。だから、100m走は全国1位だった。「友達」も「居場所」も、“それ”で手に入れた。しかし小6の秋、初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった。本気の高揚と昂奮を──。100mの全力疾走。時間にすれば十数秒。だがそこには、人生全てを懸けるだけの“熱”があった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじ
16
チ。の人の過去作。やめて…身近な100m走の話でここまで読者に圧をかけるのやめて…あの命懸けの世界は遠い歴史の地動説だったから耐えられたんであって、すぐそこの世界にもあると思うとしんどい…!2022/08/04
kanon
5
おもしろすぎる。陸上をしていたから余計におもしろさを感じる。スポーツマンガってなぜ熱くなれるのだろう。勿論ものにはよるけれども。基本的に才能抜群な主人公が無双する作品が好みなので、そちらもクリアしている。傑作になりそうな予感。2021/12/13
GORIRA800
4
陸上、スポーツ漫画だけどなんだか宿命めいた物を主人公たちに感じさせられて重苦しさという面では、他のスポーツ漫画とは一線を越します とにかく息苦しさを感じさせられるほどの重い描写を一巻では感じさせられてこの宿命をラストまでどれだけ描いていくのか楽しみです2020/08/03
さとさとし
3
100m走というクソシンプルな競技について書いた漫画。生まれつき足が早い主人公、別に走るのは好きじゃない。彼出会ったのは、いじめられっ子で走る苦しさで日々の苦しさから現実逃避したがっている転校生。この二人の出会いがお互いに不可逆な変化を起こす。どっかで見たことあるぞ、と思ったら、チ。-地球の運動について-の作者だった。扱っているものは違っても、短いエピソードでグッと引き込む能力はこの作品でも健在。信念のために全て放り出す「シグルイ」系の匂いがする。めちゃ好き。2022/03/22
コリエル
3
魚豊の漫画は『狂気の川』とでも言うべき超えてはならないラインを超えてゆく人々を描きながら、逆説的になるがそれが全て理屈立てて語られるところが面白い。狂気をセンスで描くのではなく理性を以て描くところに個性がある。そしてこれは走ることの狂気についての話。2021/11/01