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内容説明
世界の終わりを救うのは…誰だ?
現代に甦った征服者フランシスコ・ピサロの暗躍により、ナムギャルや奈々たちの必死の抵抗にもかかわらず、フランス・アングレームの地中深くに眠っていた“大猿”は覚醒の時を迎えつつあった。
欧州各国はすぐさま陸・海・空軍を配備、未曾有の武力をもって“大猿”=SARUの侵略を防ごうと試みるが…。
一方、史上最強の魔法を操るとされるビエラ・カリのもとを訪れた奈々たち一行。
暴風そのものとなって世界中を異様なスピードで蹂躙するSARUに対し、全人類の最後の望みをかけた魔法が今、空から降り注ぐ…!
果たして人類の未来は?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とら
55
「猿」「孫悟空」「エクソシスト」というキーワードを用いて描いた世界━伊坂幸太郎さんの『SOSの猿』と対をなす物語━これでこの世界ともお別れか。おそらく読んでいた期間は伊坂版から合わせても短かったのだろうが、何故だかめちゃくちゃ長かった感じがする。だって最後にこんな壮大なものを見せてくれた。でも、世界を揺るがす程の天変地異が起こったとしたって、それが起こる原因は「お前たちが気にも留めぬ小さな事で、それが世界を変える”兆し”かもしれないのだから」。注意しろとまでは言わないけどそういうものなんだと思っておこう。2013/02/04
hiro
53
漫画と小説の競作。小説『SOSの猿』は悪魔祓いと株の誤発注という全く関係のない別々の話が、孫悟空で融合されるという伊坂さんらいし軽妙さもある話だった。一方『SARU』は、歴史、宗教、地理的にも地球規模という非常にスケールの大きな話で、『SOSの猿』の悪魔祓いと株の誤発注の話が進行中に、世界的にはこのような人類滅亡かというような状況になっていたとは。既読の五十嵐作品『リトル・フォレスト』『カボチャの冒険』と違って、参考文献も多くなるのは当然だが、競作を意識せず、別々の世界として楽しんでもいいのではと思う。2020/03/14
kishikan
49
SARU上下読了。ああ、面白かった。西遊記は、子どもの頃から何度か本を読んでいるけど、孫悟空のこのような解釈というものも良いね。仏教を超えて、世界の宗教要素つまり人類というものの成り立ちや現世に至る世界観を見事に表現しているね。その点では、伊坂幸太郎の「SOSの猿」とはまったく異なる主張で、読者の向学心をくすぐる作品に仕上がっている。これは、コミックには興味のなかった人にもお勧めだし、関連性を見つけるのは難しいかもしれないけど、SOSの猿を読んだ人には必読かも・・・・。まあ、とにかく読んで、見てください。2012/08/23
眠る山猫屋
45
ピサロ率いる黒魔術側の攻勢に喪われていく孫悟空の身外身(孫悟空の毛からできた分身ね)の魂を宿す人々。巨大な嵐と化したSARUの圧倒的な破壊力。ゾロアスター的な世界観は人類には不利に傾く。迫害され続けたロマの歌姫(表紙の方ね)の隕石攻撃すら凌ぐSARUを止める術とは。帝都大戦どころじゃなくて幻魔大戦みたいなスケールを二巻に収めた力技。物語の醍醐味。ザビエルが最後に語った、辺見奈々の存在意義。世界が変わる時、それはささやかな事象からささやかな個人から変わるのかもしれない。いや、きっとそうなんだ。2020/09/14
MURAMASA
37
上巻に続けて読了。世界中を股にかけた物語を紡いできた上巻から、物語は一気にアングレームの地下に眠る「肉体の身外身」に集約します。そこからはまるで怪獣映画の世界ですが、その「怪獣」の正体たるや、いままで誰も考えつかなかったようなおぞましさ。フィナーレでの「肉体の身外身」の描写は、五十嵐作品では『魔女』のニコラが敗れ去るシーン以来の鳥肌ものでした。短編の多い作家ですが、五十嵐さんには『海獣の子供』とこの2作だけでなく長編をものしてもらい、もっともっとこの濃密な雰囲気に浸っていたいなぁと思いました。2010/10/31
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