内容説明
あなたは我が子のために帰ってきた。わたしを愛していたからではなく……。
ベスとカラムは平凡ながらも幸せな夫婦……のはずだった。けれど彼女にはなかなか赤ん坊ができず、不妊治療も失敗が続いた。そんな妻に愛想を尽かしたように、カラムは離婚を切り出し、仕事と言って遠い異国へ旅立ってしまう。ところがその後、ベスは自分が妊娠していることに気づいた。やっと苦労が報われた。これでカラムとわたしは親になれる……。だが喜びは続かず、ベスが書いた手紙に彼からの返事はなかった。捨てられた失意の中、彼女は待ち望んだ赤ん坊を出産して育て始める。だから1年後、突然カラムが戻ってきても、ベスの気持ちは複雑だった。心は親子で拒絶された悲しみと、今もつのる彼への愛に引き裂かれていた。
■2017年、惜しくもこの世を去った名作家J・テイラー。今作は彼女が闘病中に執筆した一作です。元夫婦のあいだに生まれた、未来の象徴である小さな女の子に、作家がどんな思いを託していたか……。愛と命を紡ぐ温かな涙流れる物語を、どうぞお読みのがしなく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きき
4
不妊治療の果てに離婚した元夫婦の元サヤ物。離婚成立した日に子どもを授かりヒーローに手紙で伝えるも返事がなく〜って話はありがちで新鮮味に欠けるうえに新人作家さんなのかと思うくらい展開が雑で惹かれるものがない。再読は無いなぁ2019/06/06
akiyuki_1717
2
最後まで読んでもヒーローが離婚したことが納得できなかった。不妊治療をしてはダメで落ち込むヒロインを見ていられなくて、理由を告げづに離婚を切り出したら、ヒロインがあっさり受け入れたからって…離婚後すぐに妊娠し、ヒロインが知らせた手紙を一年間受け取れなかったからって、あっさり元鞘に戻れると思ってるヒーローがウザかった。挙句、あれだけ落ち着きたいとか、父親になりたいとか言っておきながら、ヒロインに相談せずに短期だろうと海外に派遣されることを受けるって、自分勝手にも程があると思う。ヒロインが良く許したと思う。2019/08/20