内容説明
ハスカップは苫小牧の風土を象徴するソウルフード。
楚々としたやや洋風な風情で、食べてみると酸味だけでなく驚くほど多様な味。
苫小牧や千歳の勇払原野一帯から北海道各地に広がるハスカップは、世界の花卉園芸界でも、ポスト・ブルーベリーの位置にあるのです。
苫小牧東部地域(苫東)にあるハスカップの自生地を「コモンズ」(地域が共有するかのような土地)ととらえ、地域住民への聞き取り調査などを含めた実態調査を実施。開拓時代からの暮らしの中での位置づけや、存亡の実態、環境コモンズ研究会のフォーラムでの講演や提言をまとめた、「勇払原野のソウルフード」苫東のハスカップを体系的総合的にとらえた一冊。
目次
出版にあたって
ハスカップ讃歌
『ハスカップとわたし』の刊行に寄せて
序章 プロローグ鼎談
座談会「ソウルフード・ハスカップの新時代」
第1章 ハスカップの思い出
●聞き取り調査から
●寄稿
第2章 ハスカップの素顔を探る
ハスカップファーム山口農園をたずねて
苫東プロジェクトとハスカップ保全
第3章 ハスカップのお菓子の歴史
苫小牧郷土文化研究会主催市民講座講演記録「よいとまけ」と三星
第4章 ハスカップの世界的な位置
ハスカップ新時代に向けて
■基調提言1 「今、世界が注目しているハスカップ」
■基調提言2 「ハスカップの保全と苫東」
■ディスカッション「ハスカップ新時代に向けて」
ハスカップコモンプール資源ハスカップの新たな共有と保全を考える
■基調提言1 自然資源の共有をめぐる知恵と苦悩
■基調提言2 ハスカップを過去から未来に「つなぐ」ために
■報告 ハスカップ・サンクチュアリの現況について
座談会 ハスカップを語ろう
北米へのハスカップ導入
第5章 「ハスカップ物語」、その後
「ハスカップ物語」、その後
あとがきに代えて