内容説明
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変形菌(粘菌)と暮らす16歳の少年が、
10年間で見たこと・ 体験したこと・知ったこと・考えたことを、
のびのびした文体で綴った一冊。
「キレイ」な子実体だけじゃない、「フシギ」な変形体の魅力が満載!
内閣総理大臣賞ほか数々の栄冠に輝いた研究や、
いま世界で話題の写真家 濱田英明さんの撮りおろし写真を多数掲載。
自由研究の参考書にもおすすめ!
(本文より抜粋)
●第3章
どこにでもいます! ぼくは誰かに「変形菌ってどこにいるの?」と聞かれたら、いつもそう答えています。
「どこにでも」と言っても、さすがに都会や家の中にはいないでしょ?と思うかもしれません。
でも、変形菌は本当にどこにでもいるかもしれないのです。
●第5章
ぼくは小学1年生から変形体の研究を続けています。変形体たちと暮らしていて生まれた「もしかして動きが違う?」という
疑問をきっかけに実験を始め、疑問を解決しては、その先にある新しい謎を追いかけ、それを繰り返しているうちに
気がついたら10年近くが過ぎていました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
169
全編通して愛に溢れておる。そんなつもりで読んでは居ないのだけど、ときどきうるうるしてしまう。おじさん、こう言うのに弱いな。 特に『切り株物語』と言うお話が大好きです。素晴らしい観察眼だなぁ。 変形菌と言うあまり馴染みのない生物について取り上げられて居ますが、16歳の青年が友達に説明する様に語ってくれているので、とっつき易く読み易いと思います。かなーりのおすすめです。
kinkin
94
ひとつのことに興味を持ってとことん調べて研究する姿勢がすごいなあ。どんなことでも夢中になれるのはとても素敵なことだと思う。本を出版したのは16歳のとき、私もその年はとうにすぎてしまったが夢中になったことは何もなかった。遊びで覚えた麻雀ばかりやってたことを思い出した。変形菌、身近にありそうで出会ったのは今まで1回だけだ。著者がこれから世界にも目を向けて世界有数の変形菌学者になってもらいたいなあ。図書館本2024/02/15
愛玉子
55
十六歳にして十年以上変形菌を研究している、変形菌大好きな男の子…と言ってはあまりに失礼。若き研究者による、頁から変形菌愛がこぼれてくるような一冊でした。観察だけではなく自宅で育てていて、好物とか個性とか熱く語る様子に、こちらまで楽しくなります(!マーク多め)。自他判断の実験はとても興味深く読みました。ウチの子も1メートルほどのコウガイビルを捕まえた時、私の対応如何では今ごろその道を極めていたのだろうか…水槽に入れておいたら翌日いなくなってたよ…(遠い目)変形菌、公園でちょっと探してみたいですね。興味津々。2021/12/27
kameyomi
29
正に「栴檀は双葉より芳し」の当時16歳の研究者であった著者が、変形菌の魅力を分かりやすくまとめてくれている。確かに変形菌は不思議で面白い。我が家の庭にもそれと知らずに住んでいそうなので、今度探してみたい。胞子はジェット機が飛ぶ高度で採集された事もあるそうで、本日の様な強風の日はいったいどんな遠い国まで旅しているのだろうと思う。出版されたのは2017年。今現在はどこまで研究を進められたのだろう。教えて頂き感謝。2024/02/27
G-dark
26
ムニムニ動いてどんどん形を変えていく「変形菌」の世界を堪能出来る本。まるで意思があるかのように動き回るし、伸びていくさまがカラフルな血管のようにも見えるし、とても不思議!人間と同じように、食べたり排泄する生き物ですし、写真を見ていると親近感が湧いてきました。自分から2つに分かれたり、分かれた変形体どうしが再びくっついたりと、人間には到底真似出来ないことが出来るのも凄い!著者は自宅で変形菌を飼っているそうで、可愛くて堪らないのだそう。その変形菌愛は、さながら『風の谷のナウシカ』のナウシカのよう!2020/04/18




