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内容説明
自民党「一強」と言われて久しい。だが、実際には公明党との連立政権である。この政権には、政治学の理論では説明し難い謎がある。例えば両党の重点政策を比較すると、違いが少なくない。平和と福祉を重視する公明党は、民主党およびその後継政党の立場に近い。2016年の参院選以降、衆参両院で過半数を占める自民党は、単独政権を作ろうと思えば作れるのに、そうしない。なぜか? 本書は自公政権を中心に多角的な分析を行い、強さの理由を解き明かす。日本政治の“今”を深く理解し、今後を展望するための必読の書!
目次
はじめに もはや単独政権の時代ではない
第一章 神話としての二党制
第二章 連立の政治学
第三章 非自民連立から自社さへ
第四章 自公政権の形成と発展
第五章 なぜ民主党政権は行きづまったのか
第六章 自公政権の政策決定とポスト配分
第七章 自民・公明両党の選挙協力
おわりに 野党共闘と政権交代を考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
20
野党が政権交代を実現するにはどうしたらいいのか。55年体制と呼ばれる自民党長期政権が93年に終わった後、非自民連立の細川政権を皮切りに、現在に至るまでほとんどの期間が連立政権によって占められてきており、日本では連立政権が常態になっているところに鍵がある。そして自公政権は、09年から12年までの3年余りの中断を挟んで、16年以上にわたって続いている。自民党の一強状態にあるといわれる12年以降も、単独政権ではなく、公明党との連立政権である。つまり自公連立は現在の日本政治で唯一の安定的な政権の枠組みになっている2020/08/29
Francis
17
気鋭の政治学者によるいわゆる「自公連立政権」の分析。と同時に細川連立内閣以降の非自民党連立政権の分析と比較も行われている。自公連立政権は政権協議、選挙協力も綿密に行われており、お見事としか言いようがない。非自民党勢力とその支持者の側には自公連立政権に対する冷静な分析と彼らから学ぶ姿勢が欠けているように思われ、それが「安倍一強」の長期政権化につながっているのではないか、と感じた。2019/07/18
青雲空
8
自公が現在の選挙制度に理想的に適合した選挙協力をして、長期政権を実現している。この構図はかなり盤石で、野党支持者としては、ちょっと絶望的な気分に陥った。 風任せでは、相当な暴風を待たないと自公協力を崩せない。 リベラル派は、本気だして野党協力してくれ。2022/10/17
犬養三千代
7
自公政権が政策では距離が有るのにどうして長続きしたのかを分析。 選挙協力が大きいことは言うまでもない。今まで自民党に有利だと思っていたがウインウインだったのは数字で明らかに。民主党政権との大きな違いを自公は「情」と説く。民主党菅直人を、「不誠実」と切って捨てる。大阪都構想がバックにある堺市長選挙の結果がどうなるか?2019/06/09
ラマンチャ
6
1993年に55年体制が終焉してから、日本の内閣は常に連立によって成り立っている。特に、自公連立は自民党が単独過半数を占めている期間でも解消されず、自自公連立以来、民主党による中断をはさんでも継続している。それはなぜか。鍵は二つ。ひとつは積極的な選挙協力ができること。候補者調整といった消極的な協力ではなく、小選挙区と比例で票を交換するような積極的な協力ができている。自民は地方、公明は都市部に固定票があり、補完できるからだ。ふたつは政策協議。世論の反応を見ながら、アクセルとブレーキとして両党が機能している。2021/03/18
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