内容説明
年を取れば、経験は増えるから、結果の形も少し読めるようになる。
そこで無駄なエネルギーや手間が省ける。その時初めて老人が自由人になるのである。
長生きの不安に悩むのではなく、幸福な老後を過ごすには?
仕事や家庭など自分を取り巻くさまざまな環境が変わり、身体も次第に衰えていくなか、
年をとったからこそ見えてくることもある。人生の終わりをよりよく生きるためのヒント。
「四十にして惑わず」というが、それは残りの人生が短かった時代のこと。現在では60歳になっても、まだまだ人生は長く続いていく。であるからこそ、多くの人がこれからのことを考え、どう生きていくべきかと迷い、悩んでいるのである。
著者は「老年とは、自分で幸福を発見できるかどうかに関して責任がある。最後の腕のみせどころである」といっている。年老いても幸福を発見するための時間はまだ十分に残されているのである。
本書は長生きの不安に悩むのではなく、これから幸福を発見する人生を送るにはどうすればいいか。そのためのヒントとなる一冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サルビア
16
題名の不惑、と聞くと、四十にして惑わず、という言葉を思い出しました。老後を迷うことなく生きていけるような名言が沢山書かれています。その中「老年とは捨てていく時代」老年は、一つ一つ、できないことを諦め、捨てていく時代だということ。「慎ましく、堂々と老いを受けとめる」「休むことよりも緊張すること」この緊張とは外出した時に転ばないように気をつけるとか切符をなくさないようにしようとすること。「感謝することから生まれること」「人間の分際を超えた行為」人間の寿命は、神様、仏様が決めること。2019/08/30
あきこ
3
私は50代だがちょっと早かったかな。なにしろ曽野さんは強い。強くて多分正しい。参考になるに違いないのだが、スキがなくて辛い。もう少し歳をとって読んでみたら響くのかもしれない。2019/09/02
神谷孝信
0
毎回読んで、生きる方向性を示唆頂いている。32019/06/07