内容説明
ドラマ化決定の傑作、待望の続編!
中学時代いじめられ、カンニングの濡れ衣まで着せられてからというもの、すっかり学習意欲がなくなってしまった冨原淳史には、「都立水商」くらいしか進学できる高校はなかった。嫌々進学したにもかかわらず、クラブの黒服となるべく勉強するマネージャー科の学級委員長に指名されてしまう。すぐに仲良くなった同じクラスの峰明は、ディスクレシアという病気のため、文字が読めない。外見は美少女の花野真太郎は、ゲイバー科に通う柔道の達人だ。かつて甲子園で優勝したメンバーの二世たちもいる。ひとくせもふたくせもある新入生は、問題を抱えてはいるが、基本的にはいい奴ばかりだ。
慣れない水商売の勉強も、卒業後すぐに戦力となるべく、その道のプロから指導されるので、とても実践的で面白い。やがて、生徒会に参加するようになった淳史たちは、文化祭を手伝うことになった。果たして、このポンコツメンバーは、一年間で最大のイベントを乗り切ることができるのか!?
笑いあり感動有りの傑作青春小説、待望の続編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dr2006
42
面白かった!そしてちょっと感動した。今や全国に姉妹校ができ伝統校となった都立水商は、各種水商売の専門課程を有する公立高校だ。今年マネージャー科に入学した淳史の視点を通じこの学校の1年間を追う。水商ならではの授業や実習、行事通じ、先輩や学友たちと接しながら成長していく姿が眩しい。作中略「~らしさ」という言葉へ問題提起(当事者の実態よりも第三者のイメージを優先しようとするのが「らしさ」である)という解釈に深く感銘を受けた。本作は先ず世間体や色眼鏡を外す設定だから心情や人物描写が深くなっていると思った。秀逸。2021/07/13
yamatoshiuruhashi
38
まさかの続編。ここではそれぞれの人の存在が否定されることなく、誰でもがその特性を伸ばすことができる。本当にそのように望んでくれる(そして臨んでくれる)教師に恵まれ、環境に恵まれれば助かる多くの少年少女がいるんだろうな。とんでもない設定だがほのぼのと面白い。自分的第二次室積光ブームの最終本かな。後は手に入らない。2020/11/22
信兵衛
25
「都立水商」刊行から17年余、まさか続編が刊行されるとは思っても見なかっただけに、ファンとしては飛び上がりたいくらいの嬉しさです。2019/06/01
kei302
24
軽く読めるが、高校生たちから生きていくことの深さや何を大事にしていくか等を教えられる。あっちゃんの片思いはハッピーエンドなのか?都立水商1年A組、担任は野球部顧問の伊東先生。定年の年度と新入生が3年生になった年度が重なる。ということで、都立水商3年A組も出る予定。たぶん。2019/07/06
きのぴ
17
日本初の水商売を専門に学ぶ都立高校が新宿歌舞伎町に設立されてから27年。前作が面白かったので続編のこちらも読んだけれど、面白かった。こんな高校があれば面白いと思うけれど、実在したらやっぱり偏見の目で見られそう。水商売も立派な仕事だと思うけど、世間の認識を変えるのはなかなか難しそう。2021/08/16
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