内容説明
とある藩の遊郭、篠田屋には遊興費を払えずに居残りとして住み込み働きをする浪人がいる。その男、方治は来歴不明ながら笛の巧みさや腕が立つことを買われ、見世の名物となっていた。そんな彼はある日、他藩の武士に追われている男装の少女を救う。彼女――菖蒲は藩を裏で牛耳る大悪党を打倒しようとする一族の娘で、篠田屋の楼主を頼ろうとしていたのだった。楼主から娘を任された方治は、彼女を狙う外道達と死闘を繰り広げることとなり――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はま
13
居残り方治 憂き世笛 「第4回アルファポリス歴史・時代小説大賞受賞の、痛快剣戟ロマン」以前にWEB版(一万五千字程度)を読んで大層面白く、本作(加筆十万字)も読みたく思っておりましたが……、結果は読んで大正解。デビュー作とは思えん出来栄え!重いところはきちんと重く、爽快なところはきちんと爽快。オススメ!2019/12/02
かつどん
2
まだ子どもの頃、親とか親せきとかにあった大人の(別にヤラシクナイ)本を読んだ時のドキワク感が蘇ってきた。 硬い説明口調の因縁関係とか、鮮やかな剣劇、居残り方治とまっすぐな菖蒲とのきゅんとするようなやりとり、遊郭の連中など人物描写もよい。悪の徹底ぶりがまた。2019/06/18
ほにょこ
1
★★★☆☆ 「ボーズ・ミーツ・ガール」がよかったのでこちらも読んでみました。これはホージ・ミーツ・ガール!?時代小説風の剣術活劇が楽しめました。キャラも立っていて面白かったです。次の鵺月夜も読んでみます。2022/07/13
Sept
0
レーベルのイメージと異なる表紙絵に興味を引かれてなんとなく手に取ったが、予想外に面白かった。硬派な語り口調に人物描写も好感を持った。2022/03/17