内容説明
25年間、日本中の夜の町を回り続け、「夜回り先生」と呼ばれる著者・水谷修氏。多くの夜の町でさまよう子どもたち、非行に走ったり犯罪を起こしたりする「夜眠らない子どもたち」と関わってきました。また一方で、16年前からは、いじめや虐待で悩み、苦しみ、自分の部屋で、自らを傷つけ、そして死へと進もうとする「夜眠れない子どもたち」とも関わってきました。これまで関わった子どもたちの数は、42万人を超えています。本書では、その水谷先生が、生きることに絶望している子どもたち、そして大人たちに、命の尊さ、生きることの素晴らしさを、熱く、静かに語りかけています。「苦しみながらも時に立ち止まっても歩き続ければ、必ず幸せが待っています」。そんな勇気とやさしさあふれる言葉が詰まっています。還暦を迎えた著者が、すべての知識と知恵、経験を総動員して「いま、どうしても伝えておきたいこと」を書いた、渾身の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
37
幸せは、みんなの足下にある、それにきずいていない人が多い。ある人は、いい成績をとり、いい大学に入り、そして、就職し、出世するかもしれないそのことに幸せを感じるかもしれなません。ある人は、お金儲け。家族と過ごす時間を犠牲にしてただひたすら働き、金持ちになることに幸せを感じるかもしれません。 しかし本当の幸せは日々優しい仲間や家族と、慎ましくてもいいから、暖かく愛し合えるときを過ごすことの中にあると。 水谷先生の魔法の言葉「ありがとう」「ごめんね」「いいんだよ」 この3つの言葉が溢れる社会になって欲しい2019/03/25
spatz
17
名前のみ知っていた著者の、若者むけの本。関わってきた子供達の数の多さ、またその中で自ら命を絶ってしまった子、ドラッグの犠牲となった子の多さにも。実際に関わってきたものならではの、切実な言葉には力があった。救えなかった子どもたち、へのいつまでもつづく悲しみと後悔。夜、の魔力。言葉のもつ力、言葉の無力。つらければ、まず逃げろ。さいごに自分を救うのは自分。2017/05/02
南
15
幸せになるためのことが書かれています。2018/02/28
雨巫女。@新潮部
11
《私-図書館》ビビットでいつも見る水谷先生。夜回り先生が、伝えるドラッグや、苛めで苦しんでいる人の為に生きるヒントが、身にしみる。2017/03/15
みつばちい
7
献本されたので読んだ。冒頭の先生が関わってきた子どもの人数や自殺した人数の多さにまず驚いた。大病を患い最後の日が近づいてきているとご本人が書かれていたが、だからこその生きることへの子どもたちへのメッセージなのだろう。追い詰められ傷ついている子にはとても響くのでは。言いたいことは1つ2つだけのシンプルな本でした。2017/04/11