内容説明
HOMEMADE家族として活躍するサミュエル・サトシ氏が放つ、実話が元となる初の物語。
“インパーソネーター”とは、ある歌手や俳優、コメディアンになりきってパフォーマンスをするエンターテイナーの呼称で、この小説のモデルになった人物は、マイケル・ジャクソン本人に「Excellent!」と言わしめた程のクオリティを誇っていた。だが突き詰めれば突き詰めるほど次第に評価は“自分”にはなく、“マイケル”であるという動かしがたい事実が立ちはだかり、似せれば似せるほど、あくまでも「模倣品」とされ、その狭間で彼は苦しむことになる。マイケルに夢中になることで得た沢山の仲間と心を通わせ合いながらも、すれ違いや悲しい別れなど、主人公を取り巻く環境は激しく変化していく。自己とはなんなのか? 芸術とは? 友情とは? そして2009年6月25日、絶対的な存在であったマイケルの死を迎え、“インパーソネーター”が最後に導き出した答えとは……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
拓海
8
マイケルジャクソンのインパーソネーターの話。こういった、小説に出てくる音楽とか、聴きなおしたくなる。マイケルジャクソンの復習として、映画『THIS IS IT』観よう。あとインパーソネーターの話として、映画『ミスター・ロンリー』も。2019/10/05
nobu23
3
マイケルジャクソンのインパーソネーター(本物そっくりの真似をする人)の人生を描いた、フィクション。 実在の人物を参考にしたフィクションだが、最後までノンフィクションだと思っていたほど、リアルで面白い。2021/11/04
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2019年3月初版。書き下ろし。著者はヒップホップ・グループ「HOME MADE 家族」のラッパーKUROとして、20年以上のキャリアを持つミュージシャンで、初の小説。因みにオイラはマイケルと同じ年です‼️ カンケーネェか?2019/05/26
yurinessa
1
インパーソネーターの苦悩…そうか。似せれば似せるほど、本物に近づけば近づくほど影になる存在。その人個人の想いを感じると自然と目が潤んだ。 私にとってMJのインパーソネーターとは、マイケルを愛して尊敬して、現代を生きる知らない世代の人々にもマイケルの音楽の素晴らしさやパフォーマンスの素晴らしさを広めてくれる人。 多くの人の心に生きているMJを実感できて涙が出た。 次にリーさんのパフォーマンスをみる時は、また違った見方でマイケルを感じられるのかも。MJ愛に溢れた素敵な小説でした☆ 2019/03/20