内容説明
わらべの頃から伊賀の山中で人体兵器として養成される、おそるべき裏伊賀の集団。十五の若者・鬼市は、決死の思いで抜け忍となり、隠密廻り同心・城田新兵衛に出会った。生まれてはじめて人の優しさに触れ、江戸の闇を守ろうとする鬼市に、裏伊賀の秘密を守るため放たれた強力な追っ手が襲いかかる! 鬼市は大切な人たちを守れるのか。大川端での死闘が始まる。活劇と人情の忍び物語、快調新シリーズ、第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
63
① 裏伊賀の忍びの隠れ砦(訓練所)から抜けてきた若き忍び鬼市の活躍の物語です。文政十二年(1841)。裏伊賀を抜け出して江戸へ出た鬼市は、柳生新陰流の遣い手で南町奉行所隠密廻り同心、城田新兵衛のもとで、城田組の一員として働いています。城田同心のもとには、料理を作るのが得意で棒術の遣い手て明日院大吾、双子の十手持ちの火の松吉と水の竹吉などの者達が城田組を結成して江戸の町の治安を守っています。そこへ鬼市を追って裏伊賀の頭の息子、赤目の一平太と気取りの伊佐次が、江戸へ出てきます。→2023/01/28
はつばあば
42
抜け忍鬼市の活躍!。それにしても耀蔵さんは作家さんから大モテなんですね😜。これだけ悪役に徹するお方ってそういらっしゃらないのじゃないでしょうか。良いお人と言う設定には絶対無い。あの世で後悔されているかもしれませんね。それにしても寺の坊主が何ということを。イヤイヤカトリックの牧師さんでもそう言う人が多いという情報が世界を駆け巡りましたね。さて続きは又明日に😊2022/06/08
雅
26
敵役がおもいっきり悪なので鬼市の活躍が心地いい2019/07/27
真理そら
22
抜け忍・鬼市(市兵衛)は隠密廻り同心・城田新兵衛の周囲の人々と過ごす中で人間らしさを取り戻していく。「人体兵器」として裏伊賀で過ごした中では習得できていなかった技も使えるようになったりする(マホカンタ的な技とか)。鬼市を追う刺客との対決や、この作者らしく身の養いになるおいしそうな料理や猫も登場して楽しく読めた。2019/03/20
goodchoice
4
第2作となり内容がどんどん面白くなってきた。主人公の名前過去と現在の境遇の差から、人間的な感情が強まっていくところから興味深い。2019/05/16