内容説明
なぜ忠臣藏は人気があるのか。『たった一人の反乱』の作者が、あのたった47人の反乱の謎を解明し、忠臣藏論のパラダイムを変革した、文芸評論の名作。野間文芸賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fseigojp
8
ベースに曽我物語があった なるほど2015/07/30
よし
6
自分では要約できない・・筆者の考え・・「赤穂浪士の討ち入りは、数百年も先立つ鎌倉は曽我兄弟の仇討の物語が祖形だった。赤穂藩の浪士たちはいわばその物語を無意識のうちにお手本として足かけ3年の復讐劇を敢行した。しかも、江戸期の町人がこの復讐劇に夢中になったのは、曽我兄弟にとって源頼朝が体制そのものだったのと同様、自分たちには幕府(当時でいえば綱吉)こそ手も足も出ない盤石のもので、赤穂浪士たちはそれに刃向って自裁する運命を選んだ。そこには御霊信仰、さらにはカーニバルを思わせるダイナミズムがある――」。2018/12/25
紫草
4
久々の再読。 討ち入りの12月14日に何とか間に合って読了。 歴史、文学、民俗学、歌舞伎や浄瑠璃とその歴史…丸谷さんの幅広い知識と深い思考が縦横無尽に発揮されたというか、一見話がぽんぽん飛ぶようで「あ。そこに繋がっていくのか!」となったり、丸谷さんの想像かもしれないけど(って言ったら丸谷さんに怒られそうだけど。かなりの程度当たっているはずって。)でも想像としても、江戸の町の人たちこんなだったんだろうなあって思うとわくわくする。 丸谷さんの新しいのが読みたい。今いらしたら何を書いてくれただろう。 2020/12/13
azimuth
3
元禄赤穂事件は御霊信仰によって生起したものであり、「仮名手本忠臣蔵」は呪詛のための芸能、夢想の装置である、と丸谷氏は述べている。信憑性については判断できない。が、とにかく説得力がある、それは確かだ。むしろ見解が奇をてらったものであればあるだけ、その論理性は際立つ。歴史学でも民俗学でもなく文学という視点から見る限りにおいては、比類なき忠臣蔵論だということは疑いない。畳みかけるような論の展開、きれいに環を閉じる構造にぞくぞくした。語の選択や文構造なども論の説得力を左右しうるんだな。勉強になった。2013/01/15
りう
2
もはや清水義範『国語入試問題必勝法』の「猿蟹合戦は何か」のパスティーシュ元ネタとしてしか読めなくなっている。困ったものだ
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