電撃文庫<br> 君がいた美しい世界と、君のいない美しい世界のこと

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電撃文庫
君がいた美しい世界と、君のいない美しい世界のこと

  • ISBN:9784049123340

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内容説明

「世界を『リセット』して、もう一度あたしに会いに来い」

 高校を卒業したばかりの、ある春の日。
 その直前に君を亡くし、失意に沈む僕の元に、突拍子もない君らしい手紙が届いた。
 『リセット』するには世界で一番美しいモノを見つけなければいけないらしい――。

 僕は一縷の望みに縋り、君に再び出会うための旅に出た。
 旅の道連れは、猫頭の怪しげな男・クレセント。
 彼の導くまま、僕は『リセット』の手がかりを探して、君との思い出の場所をめぐる。

 一緒に過ごした校舎。
 初デートで訪れた謎めいた喫茶店。
 イルミネーションが輝く公園の並木道。

 そうして僕は『リセット』の秘密に、君に、もう一度たどり着く。
 ――この恋の結末は、ぜひその目で見届けてください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

41
高校を卒業直前に恋人の三日月緋花里を病で亡くした日野夕斗。失意に沈む彼のもとに「世界を『リセット』して、もう一度あたしに会いに来い」という彼女からの手紙が届く青春小説。ワガママで破天荒で何よりもかけがえのない存在だった緋花里。彼女ともう一度会うため、怪しげな男・クレセントを道連れに彼女との想い出の場所をめぐる旅路。行く先々で遭遇する彼女との思い出は濃密で、積み重ねた先にあったセカイのアルジが示す「リセット」の正体も意外なところから繋がって。とても彼女らしい想いが詰まった結末にはぐっと来るものがありました。2019/03/10

まりも

39
世界をリセットして、亡くなった彼女にもう一度会いに行く。これは彼と彼女の思い出を巡る旅の物語。なんて儚くて、甘くて、なによりも美しい物語なのだろう。こんなにも想い合えるなんて、それだけでただ素晴らしい。ユウトにとって緋花里が、緋花里にとってユウトが。何者にも代え難い最愛のパートナーだった。そんな2人の想い出の日々と、最愛の人を遺して先に逝く緋花里の願いに心を打たれ、最後は涙が止まらない。嗚呼、帯に書いてる通り三日月緋花里に自分もまた恋をしてしまったじゃないか。これほどの傑作に出会えたことに感謝を。2019/03/17

ゆなほし

36
高校を卒業したばかりの春休み、最愛の人緋花里を病で亡くし失意に沈む僕の元に一通の手紙が届く―。「もう一度あたしに会いたければ、運命をリセットして」という手紙からよくあるループものだと思っていたが、それは良い意味で裏切られる。仕掛けや真実どうこうよりも、僕と彼女の理想的で幸せそうな過去が微笑ましく、彼女が死んでいると分かっているから余計に辛い。人が一人死ぬということは、人が一人死ぬというだけのことじゃない。ありふれた言葉も改めてその真意に気付かされる。タイトルに込められた意味も、表紙を彩るイラストも美しい。2020/02/26

稲荷

25
ヒロインのまっすぐな性格が綺麗だった。そんな彼女を亡くした主人公が旅に出て、自分のなかで考えを巡らせていく…。個人的には、猫のキャラがいい味出してたと思う。2021/03/30

ツバサ

18
美しい物語には犠牲が付き物。とはいえ、その犠牲は受け入れがたいもので、運命をリセットするために旅をする。旅をしながら思い出す過去が今と繋がる最後は美しかった。2019/03/11

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