講談社文庫<br> 團十郎切腹事件

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講談社文庫
團十郎切腹事件

  • 著者名:戸板康二【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 講談社(2019/02発売)
  • 夏を先取り!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/29)
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  • ISBN:9784061362147

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内容説明

謎を残す八代目團十郎の死を、名探偵・老優雅楽が卓抜な着想で推理する、直木賞受賞の表題作のほか、『車引殺人事件』『奈落殺人事件』など、花道と奈落の明暗の境に生きる役者の世界に材をとる7篇を収録。頭脳明晰にして洒脱、ユニークな名探偵・雅楽を得て、歌舞伎の虚構美と謎解きの論理性がみごと結晶した本格推理短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

23
歌舞伎の世界が持つ虚実の入り交じりと推理小説が高水準で合致した短編集。中村雅楽の粋で高貴で好奇心旺盛なキャラクター像が魅力的。『車引殺人事件』引っ掛かりの部分が自然に作られていて綺麗に犯人当てとトリックに結びついている。『等々力殺人事件』かの名作をオマージュした暗い真相に見えるのは芸に対するあまりの純粋さ。『團十郎切腹事件』歴史上の実際の事件に推理の新たな光をあてる謎の提示から解決の流れにちょっとした遊び心が入った目を見張る完成度。2020/11/26

MIKETOM

8
第42回直木賞。60年以上前の作品。だがそれほど古さは感じさせない(もっとも、伏線があまりにもロコツ過ぎて結末がすぐにわかってしまった編もあったが・笑)。歌舞伎の世界を題材にした全8編。歌舞伎の老俳優を探偵にして新聞記者をワトソン役にしている。キチンとミステリーしてる。ただまあ、個人的にどうもイマイチ作品にのめり込めなかった。斜め読みっぽくなってしまった。やっぱ馴染みの薄い世界だからか。まあ、中では恋愛感情のもつれや息子を思うあまりの母親の妄信的愛などの動機面作品はまあまあだったかな。甘目の【A】評価。2022/02/21

れいちゃん

2
著者を歌舞伎評論家としてしか知らなかったため、推理小説なんて書いているのかと驚きを持って読み始めた。それぞれ短編で読みやすく、動機や手口にあまり無理がない。八代目團十郎の切腹事件を取り扱っているところなども歌舞伎ファンとしては面白かった。2022/06/24

浅木原

2
名高い『グリーン車の子供』の前に中村雅楽シリーズの最初を押さえておこうと読んだけど、懸念だった歌舞伎の素養がないことはそれほど問題ではなかった。語り手が新聞記者という設定だからにしても、あらすじを読んでいるような味気なさが最初の数編にはあるし、歌舞伎を知らないぶん十全に楽しめてるとは思えないけど、暗然とする真相の「等々力座殺人事件」と、実際の幕末の事件の謎を解く歴史ミステリ風の表題作は良かった。いや表題作の幕末の事件も虚構かと思ってた程度には知識がないんですけども。2015/02/05

メーテル/草津仁秋斗

0
古典芸能とミステリーが好きな人間にはたまらない、歌舞伎の老優を探偵役に据えた連作短編集。『車引殺人事件』が一番好きだけど、表題作も意外性に溢れていて良かった。2015/02/10

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